神奈川県で、陽性者の食糧配布を行わないことになったと発表された。自己責任で買い出しもやむを得ないという。「陽性者が外出してもいいということか」「隔離って何なんだ」という声が多く出ている。

東京都内で新型コロナウイルスに感染した10代以下の数が、1月の発表分だけで4万3760人に上った。新規感染の4人に1人が子供だという(2月1日、朝日新聞)。都内に住む自営業のBさん一家は1月、小学高学年の姉妹を含む4人全員が、新型コロナウイルスに感染した。幸い軽症で済み、たまたま食料にも困らなかったが、保健所の電話があったのは、陽性の報告から1週間後だった。症状の重さで順位をつけられたわけではないようだ。

母親のBさん(40代)は、「保健所は人手が足りなくて、パンク状態。すべて自己判断でした」と語る。発症時の対応や、およそ10日間の待機期間にどう過ごしたか、Bさんに伺った。そこから見えてくるのは、「陽性でも外出せざるを得ない」現状だった。

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タクシーでPCR検査を受けに

1月下旬の土曜日、Bさんは夫婦とも仕事で、夕方に帰宅した。Bさんが次女に触れると、体が熱い。熱を測ると、38度3分あった。

「翌日に、夫の両親と出かける用事があったので、コロナかどうか知りたいと思い、夜でも検査できるところをネットで調べました。他の自治体の内科クリニックで、PCR検査を受けられると知り、本当はいけないのかもしれませんが、次女をタクシーで連れて行きました。まだ陽性かわからない段階でしたし、タクシーの運転手さんには伝えず、娘と会話しないように気を付けました。伝えたら断られるかもと思って……。暗い路地には、そのクリニックを目指してきた家族連れが、何組もいました。流れ作業ですぐ検査してもらい、結果はメールで来ました」

公共交通機関を使うわけにもいかず、陽性の可能性を考えて飛沫感染しないように会話をせずに乗るしかなかった Photo by iStock

陽性だったため、クリニックのスタッフから2時間後に電話が入った。住まいの管轄の保健所には、クリニックが連絡したとのこと。自宅での過ごし方のレクチャーを受けた。「家族の担当者を1人だけ決めて接触し、部屋をわけるように言われ、次女を一つの部屋に隔離しました。ドアはスライド式ですぐ開くし、長女は会話したがるし、大人はマスクをしたけれど、それ以前から接触していたわけで、あまり効果は感じませんでした」

翌日の日曜日、家族の他の3人も、だるい症状が出た。月曜日には、長女が発熱して嘔吐した。父母も喉に違和感があり、熱は37度5分ぐらいで、関節痛や頭痛など風邪のような症状が出た。昨年、娘が発熱したときに連れて行った、PCR検査が可能な小児科のクリニックが生活圏にあり、そのクリニックに連絡した。

「唾液の検査キットを、代表して1人が取りに来るように言われました。月曜日の夕方に自転車で出向き、小児クリニック前でドクターから受け取りました。火曜日、朝一番の唾液を取り、密閉できるジップロックに入れて、クリニックのポストに投函しました。結果は夜に出て、電話がかかってきて3人とも陽性でした。オミクロン株かどうかまではわかりませんが……」