2022.02.12

ウクライナ問題に「中国を巻き込む」プーチンの“本当の思惑”

北京での「中露共同声明」を読み解く

ロシアによるウクライナ侵攻が現実味を帯びはじめ、世界中に緊張感が漂っている。そんな中で始まった北京オリンピックでは、出席したプーチン大統領と習近平主席と首脳会談が行われ、中露共同声明が発表された。

しかし、声明ではウクライナ情勢に対する直接的な言及はなかった。では、狙いはなんだったのか? 前編【ウクライナ問題、中国がロシアを「支持している」という見方は間違っているワケ】に引き続き、両国の思惑を読み解きたいと思う。

中露が主張する「民主主義」の正体

北京五輪に出席したプーチン大統領/photo by gettyimages
 

冒頭で述べたように共同声明は、単に二国間協力についてのうたい文句にとどまらず、国際社会全体への呼びかけとなっている。

中露両国は共同声明の中で、米国の覇権と欧米型の民主主義に基づく国際秩序に対する対案を中露が鮮明に打ち出している。さらには、米国政府が主張しているような自由民主主義VS専制主義というイデオロギー対立ではなく、歴史、文化、文明の多様性が強調されている。

しかし、中露が民主主義を否定しているかというとそうではない。むしろ、欧米流の民主主義は民主主義の一形態にすぎず、民主主義それ自体も多様であるべきだというのである。“メタ民主主義”というべきものだろう。

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