2022.02.12

ウクライナ問題、中国がロシアを「支持している」という見方は間違っているワケ

台湾問題とは似ていない

北京での日露共同声明

ウクライナ東部紛争に関連するロシア軍10万人規模の国境集結を、米国は、米軍3000人規模のNATO増派で迎え撃った。

10万人に対して3000人では、焼け石に水のきらいもあるが、曲がりなりにも軍事力に訴えたことは、内にも外にも大きなメッセージとなっただろう。

そのような中、冬季オリンピック開催で湧く北京において、主要国首脳で唯一開会式に出席したプーチン大統領は、2月4日、習近平主席と首脳会談を行い、共同声明を発表したのである。

共同声明を発表したプーチン大統領と習近平主席/photo by gettyimages
 

共同声明は極めて包括的な内容となっており、通常の五輪開会式に参加する首脳とのリレー方式での儀礼的な首脳会談とは異なる本格的なものとなっている。欧米との対立を深める中露両国の焦りが異例の緊密さとなって現れたのだ。

中露共同声明の特徴を一言で言えば、通常の二国間会談の共同声明と異なり、二国間の協力以上に、国際秩序のあり方にフォーカスしており、米一極支配を否定する多極世界という新たな国際秩序の創設という理念を打ち出していることだろう。

両首脳が国際社会全体に呼びかけるという表現もしばしば見られ、いかにも中露の二大国で新しい国際秩序をリードしていくといった体裁になっている点が興味深い。

しかし、共同声明では、世界を騒がせているウクライナ情勢については直接の言及はない。これはどういうことなのか。ロシアは、ウクライナ情勢について中国との間で話をしなかったのだろうか。

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