2022.02.16
# 鉱物

地球の中心、内核はいつできたのか? 生物の陸上進出のカギを握る大事件

地球の中身・磁場・生物進化をつなぐ

地球の中心には巨大な鉄球、すなわちコアがあります。その半径は約3500kmで、コア内部は液体の外核(外側の厚さ2300kmの層)と固体の内核(内側の半径1200kmの球)に分かれています。固体の鉄である内核は、コアが冷える過程でできた構造と考えられています(前回〈「外はトロトロ、中はガチガチ」地球の中心、コアの不思議な構造に迫る!〉https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92223 をざっと振り返ってみました)。

では、内核はいつできたのでしょうか? 数少ない手がかりから、その年代を絞り込もうとする研究があります。そして、そうした研究から、内核の形成が生物の繁栄に大きな役割を果たした可能性が見えてきました。

地球の中身を調べることが、生物の進化を理解するカギになるのでしょうか? エキサイティングさを増す地球科学——その最前線に触れてみてください!

ヒントは地球磁場

現在、地球の中心を占めている、巨大な固体の鉄球「内核」はかつて存在しなかった。液体のコアが冷えていく過程で形成された構造なのだ。その体積はコア全体のわずか4%。つい最近できたばかりなのだろうか? それとも、ゆっくりと成長してきた結果なのだろうか?

内核ができた時期を推測するのはむずかしいが、ヒントがまったくないわけではない。外核の対流に注目してみよう。

液体の金属鉄である外核は対流している。つまり、上下にかき混ぜられている。最上部はマントルに冷やされ、密度が大きくなり(重くなり)沈む。代わりに、下から比較的温かく軽い液体鉄が浮き上がる、という具合だ。

外核が対流している証拠として、地球全体を覆う磁場が挙げられる。方位磁針(コンパス)はいつも北(と南)をさすが、これは地球磁場のおかげだ。地球磁場を発生させているのは、外核の対流による電磁誘導である(図2-1)。

外核中の液体金属の流れと電磁誘導による地球磁場の形成。外核は内核を避けるように対流するため、地球の自転軸と平行にらせん状の運動をする。磁場中で回転運動をする金属に電気が流れるように、コアの液体金属も電気が流れ、右ねじの法則にしたがって磁力線が生まれる

内核形成の前後で、液体コアの対流には何か変化があったかもしれない。また、その変化は地球磁場にも表れていたかもしれない。

関連記事