今の高齢者世代は若い頃から常に多数派

次にグラフ2を見ていただきたい。このグラフは、先の投票率のグラフ同様に世代を3つに分けた場合の、各世代の有権者数(左図)および投票者数(右図)が全体に占める割合の推移を示している。

グラフ2/筆者作成
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まず有権者数の推移について目に止まるのが、その変動の大きさだ。

50年前は若者世代(黄色線)が最多数派であったのだが、その数は年々減少し、現在では最少数派になっている。反対に、50年前に最少数派であった高齢者世代(赤色線)は若者世代と入れ替わるような形で増加し、現在では最多数派になっている。この若者と高齢者世代の入れ替わりが起こったのは約20年前であり、これ以降、若者世代の有権者数は最少数派となっている。

この大きな変動は、言うまでもなく日本で深刻化する超少子高齢化の結果だ。医療の発展や出生率の低下等の少子高齢化を加速させる要因に加え、「団塊の世代」と呼ばれる数の多い世代が現在は高齢者世代となっていることが、高齢者世代が有権者の4割以上を占める現状を生み出している。

また、このグラフ2が示しているもうひとつの大きな特徴が、現在の高齢者世代は、自身が若かった時から常に多数派だったという事実だ。例えば、2010年時点で70歳(高齢者世代)だった人は、1989年には49歳(中年世代)、1969年には29歳(若者世代)であったが、どの時代においても属している世代が最多数派であり、その数は常に全体の3分の1を大きく上回ってきた。

詳しくは後述するが、このような生まれながらに多数派であり続ける今の高齢者世代と生まれながらに少数派である今の若者世代との感覚には大きな隔たりがある、という現実を受け止めることが、これからの日本を考える上でとても重要になってくる。