2022.02.07

もう食べずにはいられない…!? 「昆虫食」が世界で“大ブーム”なワケ

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食品ロスを利用すれば一石二鳥!

鈴木さんの研究室では今、「食品ロス」を利用した昆虫のエサの研究に力を入れています。食用として人気のコオロギの養殖には、主に養鶏飼料が使われていますが、その代わりに、本来食べられるのに捨てられてしまう食品を利用しようというのです。もし、食品ロスだけで育てられれば、エサの費用もかからない上に、廃棄物も減らせるメリットまであります。

東京農工大学の鈴木丈詞准教授/NHK提供
 

もともとコオロギは雑食性で、植物性でも動物性でも何でも食べるという性質があります。そこで、研究室では、捨てられているキャッサバという芋の葉やヌカ、フスマ、オカラといった捨てられがちなものをコオロギに与えて、成長速度などを調べています。

その結果、コオロギは、食品ロスでも育ちましたが、養鶏飼料に比べて、成長が遅いことが分かりました。しかし、食品ロスを使っても成長効率を高める方法がないか試行錯誤した結果、ヌカ、フスマ、オカラを3つ同時に与えると、単体で与えるよりも養鶏飼料で育てた場合の成長速度に近づくことを突き止めました。

キャッサバ(芋)の葉を食べるコオロギ/NHK提供
飼料による虫の発達速度の比較/東京農工大学 鈴木研究室 村田光陽氏 提供
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現在、鈴木さんは様々な食品メーカーの食品ロスを使って、コオロギの新しいエサの開発を進めています。食品ロスを使ったエサが実現すれば、世界で昆虫の養殖をさらに推し進めることができるのはないかと考えています。

「20種類以上の食品ロスを試して、それぞれの栄養成分を分析しています。食品ロスのベストミックスを見つけて、新しいエサを作り、環境負荷をなるべくかけない循環型の食料生産というものを実現したいです」(鈴木さん)

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