2022.02.07

もう食べずにはいられない…!? 「昆虫食」が世界で“大ブーム”なワケ

初心者へのおススメレシピは?

「昆虫食」が世界中で大ブームになっているのをご存じでしょうか。“サソリのコロッケ”や“コオロギのマカロン”といった斬新な昆虫料理が続々と登場し、企業や研究者たちが相次いで昆虫食の研究に参入しています。

ブームのきっかけは、2013年に国連食糧農業機関(FAO)が出した報告書です。2050年には人口が90億を超えると予想、深刻な食糧不足に陥るとともに家畜生産による環境負荷が大きくなると指摘しました。そして、その解決策の一つとして昆虫食が提示されたのです。

前編に引き続き、後編では驚きの方法でたんぱく質を作り出す虫たちの戦略や、初心者でも食べやすい昆虫食も紹介したいと思います。

(※編集部注:本記事は昆虫の写真が出てきます。苦手な方はご注意下さい)

 

驚きの方法でたんぱく質を作り出す虫たち

家畜の牛や豚、鶏と比べても引けを取らない昆虫のたんぱく質。

実は、昆虫たちがこのたんぱく質を作り出す方法は私たちとは大きく異なります。しかも、昆虫の種類によってその戦略は実にさまざまです。ユニークな昆虫の戦略をいくつかご紹介しましょう。

まずは、5千年以上前から人間に飼育されてきたカイコです。繭を作るために幼虫が吐く糸は、たんぱく質でできた絹糸の原料になります。

カイコの幼虫/NHK提供

このカイコに特有のたんぱく質が体内で作られるとき、力を発揮するのが「GOGAT」と呼ばれる酵素です。カイコの体内で、食べたものが分解されると、毒素であるアンモニアが発生します。通常は無毒化され、尿酸となって排出されますが、GOGAT酵素が働くとアンモニアはグルタミン酸に姿を変え、最終的にたんぱく質が作られるのです。

次に紹介するのは、シロアリです。日本では木材を食い荒らす害虫として有名ですが、地球上に最も多く生息する昆虫と言われ、動物たちにとっての重要なたんぱく源です。

シロアリ/NHK提供

一部のシロアリの仲間は、なんと空気中からたんぱく質を作り出すことができます。その秘密は、シロアリの体内にあります。腸の一部には原生動物が共生していて、さらにその中に、細菌がいるのですが、その細菌が空気中の窒素からアミノ酸を合成してくれます。シロアリはそのアミノ酸を吸収して、たんぱく質を作り出しているのです。

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