知らない人は大損する…ゼロからわかる「突然の介護」の手続きのすべて」

まずはこれをすればよい
週刊現代 プロフィール

「要介護2を取れれば、月19万7050円まで介護サービスを使えます。しかし認定調査で強がって要介護1となれば、保険が利く上限が約3万円も減ってしまう。しかも、要介護2以上が条件の介護用ベッドのレンタルが使えないため、10万円以上のベッドを自腹で買うハメになる危険もあります」(介護ぷらす代表・山川仁氏)

とは言え、いきなりの認定調査で高齢者が無理なく自然に対応するのは難しい。だからこそ、調査の前に用意しておくべき”書類”がある。

「日常生活の様子や困りごとを書いたメモです。『左脚の状態が悪く、先月は4回転倒した。歩行や自力での入浴が難しい』などと書いて渡せば、調査員に実態を正確に伝えられる。また調査後に調査員と二人きりの時間を作り、自分の生活状況も話しましょう」(NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジンの森川恵子氏)

認定調査の調査票には特記事項という欄がある。74の質問に収まらない事情を伝えておけば、調査員は特記事項欄に記入し、判定時の参考資料として提出してくれる。

さらに必要な要介護度の認定を受けるために、「ダメ押し」として使える手続きもある。

 

「要介護度の認定では、一次判定の結果だけでなく、かかりつけ医の意見も重視します。役所の担当者は、要介護・要支援認定申請書に名前が書かれた医者に連絡を取り、『主治医意見書』を依頼しているのです。

そこで、かかりつけ医に連絡をとっておき、『特記すべき事項』として『介護が必要な状態である』という一筆を入れて頂けるようお願いしておくのもひとつの方法です」

付き合いの薄い医者の名前を書けば、淡白な意見書が提出されるだけ。しかも大きな病院の医者は忙しく、介護関係に協力的ではないことも多い。

だからこそ、今のうちから「もし介護が必要になったら」という点を意識して、かかりつけ医を決めておいたほうがいい。

要介護認定の結果通知書が届くのは、申請から約30日後だ。初回の認定は有効期間が原則半年で、2回目以降は1年になる。更新の際にまた調査を受けるが、有効期間の途中で状態が悪化した場合は、包括に相談して区分変更を申し出ることもできる。

引き続き、後編記事『こんなはずじゃなかった…を防ぐ「介護施設」「ケアマネ」「デイサービス」の選び方のコツ』にて、伴侶や両親、身内に介護が必要になった場合の手続き方法や行政支援についてお伝えする。

『週刊現代』2022年2月12日号より

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