2022.02.07

今だから言える…大炎上した、石原慎太郎「天災は日本人への天罰だ」発言の真意

盟友・亀井静香の「送る言葉」
週刊現代 プロフィール

「おい、お前の小説なんて、男のシンボルで障子を破るだけの話だろう。売れたのはあれ一冊きりじゃないか」と言ったら、「何だと!」と怒ってビールをかけられそうになったのも覚えている。

だが、いつしか俺は石原の賢さと表裏のなさ、そして欲のなさに惹かれていった。あいつには文明の本質を見通す鋭い目がある。それに、他人を踏んづけてのし上がりたいとか、カネ儲けしたいという俗な欲望が一切ない。つまり、政治家ではなく生粋の文学者なんだ。

石原というと、「過激な右翼」と思っている人が多いかもしれない。だが実際には、型にはまらないユニークな意見の持ち主だった。

 

たとえば、日本と中国や韓国、北朝鮮の関係だ。石原は昔、週刊現代の取材で「野望は何か」と聞かれて「中国と戦争して勝つこと」と答え、ずいぶん批判されたらしい。

しかし実際のところは、「日本の外交はポーカーのようなものだ。米・韓・北・中・露の5枚のカードをどう組み合わせるか。とても複雑なんだ」といつも言っていた。ただ勇ましいことを言うだけで満足しているような輩とは、まったく違うのだ。

「日本は平和ボケしちゃいないか」

天皇制や皇室についても、石原は「天皇陛下ほど不自由な方はいない」と批判的だったから、熱狂的な天皇主義者の俺とはしょっちゅう衝突した。あの三島由紀夫にも、面と向かって「日本もそのうち共和制になるんじゃないですか」と言い放ち、大ゲンカになったそうだ。

ただ、石原と俺は根っこのところで一致していた。それは、アメリカと中国の覇権争いの中で、日本を超大国の「ポチ」にするわけにはいかないという危機感だ。

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