2022.02.06
# 年金

本当の“生活苦”はこれから…ニッポンの高齢者を苦しめる「おカネの三重苦」

物価上昇、社会保険料増加、年金減額
鷲尾 香一 プロフィール

3つの負担増

21年11月6日、筆者は『“給与アップ”実現、岸田総理の「新しい資本主義」では「アベノミクス」よりも難問である理由』で、10月の衆議院選挙で岸田文雄総理が「公的価格の見直しによる介護士、看護師、保育士などの収入増加」を掲げたことについて、収入増加の財源を公定価格とすれば、国民に大きな負担を強いることになると指摘した。

医療における公定価格とは「診療報酬」を指す。この診療報酬の財源は、患者負担と健康保険料、国や地方自治体による公費で賄われている。

案の定、政府は22年度の診療報酬を引き上げる方向で検討を進めており、改定率はプラス0.43%になると見られている。この引き上げにより、給与所得などから徴収される健康保険料が増額することになる。

 

同様に、介護における公定価格とは「介護報酬」を指す。財源は40歳以上の国民が生涯にわたって支払う介護保険料と公費で賄われている。

介護保険料はすでに、21年4月から引き上げられており、全国平均の保険料は月額5869円から同6014円に増額した。この介護保険料は24年にも引き上げられる予定で、厚生労働省の試算によると、同6856円となる。

高齢化の進展とともに、介護保険料率は引き上げが続いており、40歳以上にとっては年々負担が増している。(表1)

表1
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