結束できないバイデン民主党、11月中間選挙に向け早くも深刻な劣勢

共和党の切り崩しにインフレの追い打ち
安田 佐和子 プロフィール

共和党支持者による切り崩し

3つ目として、企業や投資家が両名をバイデン政権の左傾化を抑止する存在として位置づけ、献金を増加させていることが挙げられよう。マンチン氏は2021に約483万ドル、シネマ氏も約421万ドル集め、それぞれ選挙を予定しない年として自身の過去最高を更新した。

2人の主な献金者にはトランプ支持で知られるコンサル大手ライアンLLCに加え、ホーム・デポの共同創業者ケン・ランゴーン氏、著名アクティビストのネルソン・ペルツ氏など総資産数十億ドルのビリオネアが名を連ねる。ペルツ氏はマンチン氏と「毎週電話するほど」の仲だという。さらに、マンチン氏には共和党支持者の大物で、総資産約530億ドルのチャールズ・コーク氏が肩入れするほどだ。

共和党支持者の億万長者の面々は、「将を射るにはまず馬から」、民主党の中道派ににじり寄りバイデン政権の政策実現を食い止める戦略を講じ、それが現時点で奏功しているといっても過言ではない。

 

彼らは、インフレ高進や財政悪化、膨大な気候変動対策向け予算を理由にBBBAに難色を示し、フィリバスター改革も連邦政府の信頼を失いかねないとして反対していた。共和党寄りで選出された民主党下院議員にとっては、上院での身内からの造反でフィリバスター改革などが実現できなかったこともあり、このままでは中間選挙での敗北に一歩近づいたことになる。

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