結束できないバイデン民主党、11月中間選挙に向け早くも深刻な劣勢

共和党の切り崩しにインフレの追い打ち
安田 佐和子 プロフィール

2人が造反した理由

民主党中道派の2人が造反する理由は、3つ考えられる。まず、マンチン氏とシネマ氏両議員は今年11月8日の3分の1改選の上院中間選挙では改選期ではなく、再選を目指すならば共に2024年となる。

プログレッシブ(進歩派)寄りのバーニー・サンダース上院議員(バーモント州)は、フィリバスター改革などが葬られた後、造反した2人に対し、2024年に予備選で対抗馬を擁立する方針を表明した。もっとも2人は、改選まで2年を残すだけに、BBBAの反対や選挙改革法案への反対以外で、自身の実績を積み上げる時間はまだ残されている。

2つ目は、両議員の支持率にある。度々メディアに登場し、弁舌を振るうマンチン氏は特に上昇が著しい。保守系の調査会社アメリカン・ファースト・ポリシー・インスティチュート(APFI)が2022年1月4日に発表した世論調査結果でウエストバージニア州民のマンチン氏への支持率は59%と、前回調査を7ポイント上回った。支持率の水準は、バイデン氏の30%のほぼ2倍に相当する。

 

シネマ氏はというと、調査会社モーニング・コンサルトが1月31日に発表した世論調査によれば、共和党寄りのアリゾナ州有権者から55%の支持率を獲得、前年同月を20ポイント急伸していた。

民主党寄りの支持率は43%と前年同月を24ポイントも大幅低下したが、共和党寄りからの票が回ってくる期待もある。

なお、シネマ氏の造反を厳粛に受け止め、州民主党が問責決議を求める一方で、同じくアリゾナ州の上院議員で今年改選を迎えるマーク・ケリー上院議員は「必要なし」との立場を表明した。同氏は共和党候補と接戦にあるだけに、シネマ氏の共和党人気を意識せざるを得なかったのだろう。

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