結束できないバイデン民主党、11月中間選挙に向け早くも深刻な劣勢

共和党の切り崩しにインフレの追い打ち

主要法案の挫折相次ぐ

「米国を団結させ、国民を結束させ、国を結束させる」――2021年1月20日の就任演説で、バイデン大統領はこう力強く訴えた。あれから1年、国内ではインフレ高進や犯罪の増加に直面し、海外ではカブール陥落や受け、日本のメディアが呼ぶところの「内憂外患」に見舞われている。

結果、支持率は低迷し続け、リアル・クリア・ポリティクスがまとめた世論調査の平均で支持率は1月22日に40.5%と過去最悪を更新した。

米民主党内でも、一枚岩になりきれていない。バイデン政権肝煎りの社会保障関連・気候変動対策を盛り込んだ1兆7500億ドルの「より良い再建法案(Build Back Better Act)」は、同党中道派のマンチン上院議員(ウエストバージニア州)の反対を受け、協議は暗礁に乗り上げている。

そこで、バイデン氏は1月にBBBAを棚上げし、中間選挙に向け、1)選挙改革法案、2)上院での議会運営の規則変更(フィリバスター〈議事妨害〉終了に必要な票を60票→50票に変更する案)――の2つに重点を移した。上院民主党はこれを受け、1月19日に採決を目指したが、選挙改革法案については共和党がフィリバスターを利用し、阻止した。

フィリバスターの規則変更は、審議入り動議を52対48で否決。共和党議員だけでなく、民主党中道派のマンチン氏のほか、キルスティン・シネマ議員(アリゾナ州)が反対にまわった。

バイデン政権にとって、BBBAの成立の遅れに加え、フィリバスター改革と選挙改革法案の失敗は、中間選挙に向け大きな打撃となりうる。

 

ジョージアやフロリダなど共和党知事州に加え、ニューヨークやネバダなど民主党知事の州を含め19州で次々に投票の規制強化を盛り込んだ州法が成立。規制強化には有権者登録や身分証明書提示要件の厳格化を始め、郵便投票の制限のほか、投票の列に並ぶ有権者への軽食や水など飲み物の提供禁止などが挙げられる。つまり、規制強化によりマイノリティを中心に投票のハードルが上がり、彼らの支持が多い民主党候補にとって不利になるというわけだ。

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