2022.02.13
# 宅配便

「送料無料」がドライバーも宅配便会社も苦しめる…改めて問う「送料」の価値

元ドライバーが明かす「本音」
二階堂 運人 プロフィール

企業だけが知っている送料の内訳

今、宅配クライシスによる値上げで離れていった顧客が戻ってきている。それはヤマト運輸の提示した適正な運賃に納得したからではない。また運賃のダンピングが始まっているからだ。

Photo by iStock

荷物の増量は止まらない。コロナ禍による巣篭もり需要がさらに拍車をかける。また、あの宅配クライシスが始まるのか……。現場では不安と焦りが広がり始めていた。

しかし、宅配クライシスは起きなかった。というより起こさなかった。コロナ禍により、Uberをはじめ宅配業界に身を転ずる人が増えた。こうした個人貨物事業主などの外部戦力で、この窮地を乗り越えようとしている。

個人貨物事業主のドライバーたちは、配達1個に対していくらの世界である。送料がそのまま収入に直結する。配達員にとって送料に対する意識が強まっているのは言うまでもない。

宅配便に限らず、問題視されているドライバー不足は、労働環境の悪化と賃金低下の要因が大きい。宅配クライシスを招いた最大の要因がECの台頭であり、送料のダンピングであり、そして世間の送料に対する認識の変化でもあった。

ご承知の通り送料とは、品物を送るのにかかる料金のことである。その送料の算出は、パレットの台数や重量、積載量など業種によって様々である。

宅配便に関して言えば、荷物1個に対しての送料である。その送料に「ハキダシ」というものがある。つまりその送料の内訳だ。各社社外秘であると思うが細かく割り当てられる。割当やパーセンテージは宅配便会社それぞれ違いがあり、大まかではあるが以下の通りである。

・集荷ドライバー

・集荷店営業所

・集積ターミナル A

・集積ターミナル B

・集積ターミナル C

・配達店営業所

・配達ドライバー

 

荷物を送る配送過程では、1つの荷物を送るために多くの人が介在している。その1個1個の荷物の送料が各所の売上となり、振り分けられるのだ。宅配ドライバーたちはわずかに振り分けられた送料が給料の一部となる。そこに再配達があれば乗っかってくる。

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