安全な自動運転の実現へ! 自動車用AI開発が抱える難題とは何か?

スバルがGoogleを活用する理由

AI開発の拠点ラボ

自動車にとって「安全・安心」は、欠かすことのできない最も重要な要素だ。「安全・安心」を担保するために、ITを活用した技術が増えていくのは必然ともいえる。

より「安全に走り」「安全に止まる」ためにITを活用している企業の一つが「スバル」だ。

同社のクルマに搭載されている「アイサイト」の新機能「アイサイトX」は、準天頂衛星「みちびき」やGPSからの情報を用いて走行しているクルマの位置を正確にとらえ、三次元の高精細な地図情報によって進行先の道路を把握する。「アイサイト」は画像認識技術を使ったIT活用による「安全・安心に向けた装備」の草分け的存在である。

スバルはもちろん、現在も技術開発を続けている。そこで軸となるのが、いわゆる「AI」だ。自動車メーカーにとっても、AI開発は大きなテーマとなっている。

自動車メーカーにおけるAIの開発と活用には、どんな課題があるのか? そして、どんなインフラが必要とされているのか?

スバルでAI開発をおこなっている「スバルラボ」を訪ね、最新の状況を聞いた。

カギを握る最重要技術

アイサイトのような運転支援技術は、どのように機能しているのか?

前述のように、現在はGPSを含めた多数の機能を組み合わせて使っており、1つの技術で実現しているわけではない。だが、その中核が「画像認識」にあることは間違いない。

【写真】アイサイトの動作例アイサイトの動作例。画像認識で区画線や先行車を認識し、安全な車間距離を保って走行できるよう運転を支援する

センサーとしてカメラを車体に搭載し、そこから得られた画像を解析して、他の自動車や歩行者、交通標識などを認識し、状況に応じて車の挙動を制御する。最終的な判断をおこなうのは人間だが、そこに機械とソフトウエアの力を使って「より安全を目指す方向で運転を支援する」のが、アイサイトのしくみといえる。

【写真】アイサイト コアテクノロジースバル公式サイトより。同社のアイサイト対応車搭載のカメラが、安全な運転をアシストする

当然ながら、カメラがとらえた画像の中に何が写っているのかを高速に認識する「画像認識」が中核をなす技術であり、継続的な改良・開発が進められている。そうした技術開発を担っているのが、2020年12月、東京・渋谷に開設したAI開発拠点「SUBARU Lab(スバルラボ)」だ。

いったいどんなラボなのか。

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