ウクライナ危機はキューバ危機? バイデンの「危険な火遊び」の行方

まさか世界的なエネルギー産地が紛争に

2022年と1962年の類似性

「ウクライナ危機」が、最近世界を騒がせている。

少なくともソ連邦崩壊の1991年以来30年以上続いている「ウクライナ問題」は、相当もつれていると言え、その内容を解きほぐすのはかなりのハードワークだ。

ただし、今回の緊張は、ロイターの「緊迫するロシアとウクライナ」記事で述べられているように「ロシアがウクライナ国境付近に約10万人の部隊を送り込んだ」ことが直接的なきっかけと言えよう。

これに対して、米国・欧州などは「ロシアがウクライナのNATO加盟を阻止するために、2014年のような武力侵攻」を行うのではないかと恐れているという図式だ。ロシアは、2014年に(周到に計画された)武力侵略を開始し、軍隊の軍事作戦によりウクライナ領の一部であるクリミア半島を実効支配している。

もちろん欧米も座視しているわけではなく、「もし今回侵攻したら、厳しい経済制裁を課す」と明言して、ロシアの行動を抑制しようとしている。だが、そのような圧力にプーチン氏がひるむはずもなく、両者には極めて高いレベルの緊張関係が生じている。

もちろん、どちらサイドも戦争を起こしたいと思っているわけではない。帝国主義全盛時代ならともかく、戦争に勝っても経済的なメリットはほとんどなく、むしろ負けた時には国民の不評を買い自らの地位が危うくなるからだ。

だが、「宿敵に弱腰」と国民に思われると政治生命を絶たれる可能性もある。特にロシアのプーチン氏は、2000年以来「強いリーダー」として、20年以上もロシアのトップとして君臨してきた。今さら、欧米に頭を下げるようなことはしないであろう。

また、バイデン氏も昨年8月21日公開「サイゴン陥落のデジャブ『アフガン大返し』でバイデン3日天下?」のような軍事上の大失態を演じた上に、支持率の低迷に悩んでいる。今年11月に行われる中間選挙でバイデン大統領率いる民主党が大敗する可能性も充分にある。

したがって、米国の有権者にアピールするスタンドプレイで「一発逆転」を考えていると思われ、引くに引けないどころか「暴走」する可能性もある。

 

そして、気になるのが1962年に世界を震撼させたキューバ危機との類似性だ。

1962年10月23日、ケネディ大統領のキューバ海上封鎖の宣言を伝える米紙 by Gettyimages

当時の米国の立場が現在のロシアだ。米国がキューバに(ソ連が)核ミサイルを配備することを許せなかったように、プーチン大統領もウクライナのNATO加盟は容認しがたい。

また、キューバは元々米国資本の支配下にあったが、米国企業は共産主義革命ですべてを奪われた。2014年のウクライナにおける(親欧米路線への)政権交代は、(事実上)自国の一部と考えていたロシアにとって同じことであったと言える。

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