ラジオパーソナリティとして活躍するクリス智子さん。現在ナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組「GOOD NEIGHBORS」では平日お昼の顔として、日々様々なゲストとのトークを通して情報を発信しています。近年はSDGsにまつわるトピックスを取り上げることもありますが、常に考えているのは、ただ“情報”を投げるのではなく、リスナーと一緒に“考え続ける”ことなんだそう。

クリス智子(くりす・ともこ)
1971年、アメリカ・ハワイ州生まれ。大学卒業時に東京のFMラジオ局J-WAVEでナビゲーターデビュー。現在は毎週月曜日から木曜日の午後1時~4時の番組「GOOD NEIGHBORS」のナビゲーターを中心に、同局の番組を数多く担当。ラジオパーソナリティのほか、MC、ナレーション、トークイベント出演、エッセイ執筆や音楽制作、作詞など、幅広い分野で活躍している。

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小さなきっかけでいい。
“自分ごと”化できる発信を

「SDGsというのは私たち全員がこれから意識を向けていかなくてはいけないことであるのはもちろんですが、今、あまりにたくさんの問題が爆発的に目の前に提示されていて、その全てをどう捉えたらいいのか、具体的にどう動けばいいのか、イメージしにくいというのも事実ですよね。私の番組では“暮らし”や“人とのつながり”ということを軸にしているのですが、その中でどんなふうにSDGsのことを発信していけばいいのかと考えたとき、“地に足のついた生活”というのが大切なことなのかなと思うんです」

SDGsは世界が抱える様々な問題を持続可能な形で解決していこうという国際的な目標だけれど、それはひとりひとりの生活を考えること抜きには実現できない。

「お買い物をする、着るものや食べるものを選ぶ、そういう日常の生活の中で選択するときの指針として捉えるというのがいいのかなと私は思っているんです。様々な国や地域、人々が行っている情報に触れると、とても大きなことだと思ってしまいがちですが、情報だけにとらわれて振り回されるのではなくて、それを踏まえた上で、じゃあ自分の暮らしの中では何ができるかなと考えてみる。そうすると自然と“地に足のついた生活”につながっていくと思いますし、それって案外心地がいいものだったりする。ラジオがそういう小さなきっかけになれたらいいなと思っているんです」

日々、様々な専門家に話を聞く中で、クリスさん自身も多くの気づきを得てきた。

「たとえばカビの専門家の方にお話を伺ったとき。カビと聞くと『排除しなくては』と思う方が多いかもしれませんが、これまでの人間の暮らしの歴史を見ると、ヒトとカビの“いい関係”もたくさんあることを知ります。そんなふうに、会話をすることで、それまでの自分の価値観が覆ることもあるんです。そうすると、世界を見る自分の目もまた、少し新しくなるんですよね。興味から『?』を自分で持つことで得られる視点は大事で、『どうすればいいのか?』の答えを自分で探してみることが一番大切だと思っています。そんなふうに、自分の価値観や暮らし方のアップデートをしていくと、小さなきっかけで“自分ごと”化できる。日々の放送の中で、ひとつでもそういう発見をしていただけたら嬉しいですね」

それはSDGsに関することも同じだ。

「みんなそれぞれ住んでいる場所も生活スタイルも、性格だって違います。だからこそ、『もし自分だったら……』といった想像力を働かせることも大切ですよね。自分だったらどうするのが向いているかな、楽しめそうかな? と考えてみる。自分の調子が出せるやり方でやってみたらいいと思うんです」