2022.02.01
# 相続税

手を出せば「地獄」をみる…65歳をすぎた人が「やってはいけない」相続と贈与のルール

週刊現代 プロフィール

娘夫婦とは決別し、同居は解消。家を売られ、住む場所を奪われた恵美さんは不動産屋を回ったが、「ご高齢ですと大家さんのOKが出るかどうか」と冷たくあしらわれることも多かった。

最後にたどり着いた高齢者向けマンションは家賃月10万円。年金だけでは賄えず、夫の遺産を取り崩しながら、なんとか暮らしている。

「どうせ子供にあげるのだから」と思っても、きちんと妻に相続させるべきだ。そうしないと、助けてくれると思った子供に裏切られれば、妻は最後の砦まで失ってしまう。

「悪徳税理士」「不良銀行員」「無用リフォーム」の罠

「近年の終活ブームは金儲けのビジネスになっています。死んだ後のことまで思い通りにしたいという人々の『欲望』につけこみ、無駄にカネを使わせているのです」

Photo by iStockPhoto by iStock
 

宗教評論家・ひろさちや氏が指摘するように、税理士事務所や銀行が「相続対策」と銘打って高齢者を集めるセミナーなどが急増している。有用なものもある一方、まさに「カネ儲け」としか思えないものもある。家族問題評論家の宮本まき子氏は語る。

「80代の女性Aさんの場合、税理士に相続税対策について相談したところ、娘(40代・旅行社勤務)と共有名義でマンションを買う案を勧められたそうです。そこで4年前に2LDKの高級マンションを購入し、Aさんが半分を現金で支払って、キャリアウーマンの娘が3000万円のローンを組みました」

Aさんが亡くなった後は、娘がAさんの持ち分2分の1を安く相続することができるという節税スキームだった。駅前の物件だけに、値下がりすることもないと思われた。

「ところがコロナ禍で娘の収入が激減し、毎月12万円のローンの支払いが滞るようになった。仕方なくAさんが肩代わりをしていますが、本来は贈与にあたるため、税務署から脱税を指摘されるリスクもあり『綱渡り状態』を続けているようです」

SPONSORED