2022.02.01

日本の「医療崩壊」、本当に「医師不足」が原因なのか? 数字から見える「意外な真実」

新型コロナウイルス・オミクロン株が猛威をふるい、いま日本社会は再び「医療崩壊」に直面しています。

ところで、欧米に比べて感染者数が極端に少ない日本で、なぜ医療崩壊が起きてしまったのでしょうか。

これまで、その原因については様々な説が唱えられてきました。

なかには、「医師や看護師の数が少ないからだ」という議論もありましたが、学習院大学教授で経済学者のの鈴木亘さんは、「医師・看護師の数」は、医療崩壊の本当の原因ではない言います。

『医療崩壊 真犯人は誰だ』より、そのように言える理由を、数字に基づいて解説します。

日本全体では「医師不足」なのか?

コロナ患者を実際に受け入れた専門病院や大病院の観点から見れば、病院内の医療スタッフ不足が深刻であることは紛れもない事実です。こうした病院では、感染の波に襲われるたびに、医療スタッフ不足をどう埋め合わせるか、悩みに悩んでいることでしょう。

ただ、『医療崩壊 真犯人は誰だ』の第一章でみたように、コロナ患者を受け入れている病院は、全国にあるたくさんの病院のうち、ごく一部に過ぎません。コロナ患者を受け入れていない病院や診療所を含め、日本全体として、医師や看護師が不足しているのかどうかは、また別の問題です。

もし、全体として医師や看護師の総数が充足しているのであれば、コロナ受け入れ病院をもっと増やしたり、受け入れていない病院や診療所の医師・看護師を、受け入れ病院に派遣するなどの工夫が可能です

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