2022.02.04
# 企業 # 物価

少数の大企業が「物価を支配」している…3800社を調べて判明した「驚きの結果」

経済の安定に「責任」があるのでは
渡辺 努 プロフィール

図2は実際にこのことを確かめた結果を示しています。主要な企業約3800社について全体の物価への寄与度を計算し、寄与度が大きい順に企業を並べたのが上の図です。最上位グループは大きなプラス寄与、最下位グループは大きなマイナス寄与となっていますが、そのあいだにあるたくさんの企業の寄与は、肉眼で確認するのが難しいほど小さなものです。

図2:物価を決めるのは商品数の多い起業か?(『物価とは何か』より)
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また、上の図のそれぞれの企業について商品数を表示したのが下の図です。寄与度の最上位グループと最下位グループには商品数の大きな企業が集まっていることがわかります。つまり、予想どおり、少数の大企業(=商品数の多い企業)が全体の物価を支配していることがわかりました。

個々の商品でみると、価格が100倍になったり、100分の1になったりすることはまずあり得ません。価格の変化は、上がるにしても下がるにしても、せいぜい数十パーセントです。だから、どこかの企業が信じられないほど激しい値引きのバーゲンセールを行ったとしても、それが原因で全体の物価が下がるということは起こりません。

しかし、商品数が100倍、1000倍違うということは十分あり得るので、大きな商品数をもつ企業が少しでも価格を上げたり下げたりすれば、全体の物価に影響が及びます。だから、多くの商品数を抱える企業は、経済全体の物価の安定に相応の責任をもつと言えます。

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