2022.02.04
# マンガ

織田信長が非業の死を避けるために「本能寺の変」を繰り返す…異色の“歴史マンガ”が人気沸騰のワケ

「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」

今から440年前――天正十年、京 本能寺にて滞在中の織田信長を家臣の明智光秀が襲撃した。世に云う「本能寺の変」である。

天下統一を目前に起こった日本史上最大の下剋上。道半ばにして非業の死を遂げた織田信長が「タイムリープ」していたら…。そんな奇想天外な「信長伝」を綴るマンガ『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』(原作:井出圭亮/漫画:藤本ケンシ)が累計部数18万部突破、全巻重版出来、マンガ大賞2022年ノミネート…と大ヒットを起こしている。

『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』(原作:井出圭亮/漫画:藤本ケンシ)
 

謀反とか考えてない?

「なぜ光秀はわしを裏切った!? あのハゲェエエエ!!!」

本能寺で炎にまかれながら織田信長は激昂していた。働きに見合う報酬は十分与えてきた。地位も、城も、名誉も。しかしながらこの顛末である。次第にうすれゆく意識の中、彼は不思議な声を聞く。

「死は…お前がこれまでに辿って来た人生によって導かれた必然だ。いわば自業自得。…だから、“やりなおし”させてやる――」

『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』より

気が付くと、信長は「変」より七年前に戻っていた。しかも、目の前には裏切り者の明智光秀がいて…。まさに天正三年、光秀に「丹波攻め」の命を出さんとするところだったのだ。長い夢を見ていたのかと困惑する信長。ふと光秀に「お前…謀反とか考えてないよな?」と尋ねたところ、歴史は思わぬ事態へ動き出す――。

『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』より

「ブラック麒麟児」な織田信長像

本作は織田信長が何度も時をさかのぼり「天正十年、織田信長は本能寺で死ぬ」という運命から抗い続けるタイムリープ作品。明智光秀を成敗しても、また、別の裏切りが…こうした数々の衝撃展開はどのように生まれているのだろうか。原作をつとめる井出圭亮さんはこう語る。

「本作の信長は『馬鹿で屑なブラック麒麟児』であり『天正十年本能寺の謀反で必ず死ぬ』という呪いの様に定められた運命を持っているので、そんなヤツがどう失敗したら笑えるだろう? を基準に担当氏と考えています。

時代背景と照らし合わせつつ勢い重視といいますか、『この信長ならしょうがねぇわ』と楽しんでもらえたら嬉しいなと。あとは、私怨から失敗が発生する事も多くなるだろうと知人や友人の企業経営者から話を伺ったりもしていますね。こういう事をしたら人が離れたとか…やる気になってくれたけどそのせいで問題が発生したとか…。勿論その方達はホワイトです。多分…」

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