東京・築地で鮮魚店「クリトモ商店」を営みながら、魚を使ったレシピの開発や飲食店の経営などに携わっている料理家の栗原 友さん。シーフードが身近にある暮らしのなかで、今、海や魚について考えていることとは?

栗原さんが営むクリトモ商店にて 東京都中央区築地6-23-5
栗原友|株式会社クリトモ代表取締役・料理家
料理家を経て2018年より鮮魚卸売業をスタート。国内外のレストランへ納める。新刊「刺身パックでさかなつまみ」(プレジデント社刊)が発売から10日で重版となる。

これからも魚をおいしく食べていきたいから

ーー海の環境悪化が問題となっている今、その脅威を日常に感じることがありますか?

全体的に漁獲量が減っていることですね。『今年はサンマが高い』『イクラが値上がりした』などというニュースからも、じわじわと感じるようになってきましたよね。今まで当たり前のように安価に食べられていた魚が、食卓に上がらなくなってきた

ーー築地市場で働く人たちの間で、海の危機についてどんな話題が上がりますか?

「今までのように魚が獲れなくなっていく、今後の商売はどうなるのだろうかーーという話は、築地市場でもよくしています。とくに私たちと同じ40代の人たちの間では、未来に不安を感じていますよね。売る魚が減ってしまったり、仕入れ値が上がり、その影響で商売を続けるのが難しくなってしまう人もいたり……。漁師さんも魚屋さんも、若手が減っているように感じています。漁業全体に活気を取り戻すためには、夢を感じる商売にしていくべきだと思っています」

ーー海の環境を守るために私たちにできるアクションとは?

「環境に配慮し、管理された漁業で漁獲された魚を選ぶことも一つですよね。メヌケフィーレやキンキをはじめアラスカ産のものをよく買いますが、アラスカ産シーフードは環境に配慮されているだけでなく、おいしさが安定しているし人気がありますよ。これからはスーパーなどでも認証制度などを活用して、おいしさの背景まで伝えられたらいいですよね。可視化することで、買う側も選びやすくなったら」

栗原さん自身は身近にできることとしてなるべくペットボトルを買わないなど脱プラ生活を心がけているそう。クリトモ商店では、パック・袋代として別途100円を回収し、その一部を湘南にあるNPO団体へ寄付する準備を行っている

ーー漁業を持続可能なものにするために必要なこととは?

消費者の意識改革が重要だと思っています。日本人は海洋大国だから、アジやイワシは一年中当たり前に安く買えるものだと思っているけれど、今はそれが贅沢なことになってしまった。やっぱりサステナブルであることにこだわった魚介類は、安くはありません。安さを重視するのではなく、おいしい魚の価値をきちんと理解した上で、適正な価格を支払うこと! 

また、血合いもアラも無駄にせず、おいしく食べることも大切です。私ができるのは、そのための食べ方の提案。部分によって煮付けにしたりカレーにしたり。これまで魚が好きじゃなかった人も、『こうして食べるとおいしいんだ!』と感じるような料理を提案していけたらいいなと思っています」

アラスカ産シーフードを使った栗原友さんのレシピをご紹介!

アラスカシーフードマーケティング協会では、アラスカ産のホッケ、銀だら、真だら、明太子をつかった自宅で作れる栗原友さんによる簡単レシピを公開しています。その中から2品をご紹介します。

「ホッケのチーズグリル」(2~4人分)

写真/アラスカシーフードマーケティング協会提供
材料
アラスカ産シマホッケ:半身
赤玉ねぎ:1/8個
ピザ用チーズ:大さじ3
作り方
1 ホッケの骨を包丁または骨抜きであらかじめ抜いておく。
2 魚焼きグリル等でホッケを焼き色がつくまで10~15分程度焼く。
3 ホッケの表面全体にみじん切りの赤玉ねぎをのせ、ピザ用チーズを上からのせる。
4 さらに魚焼きグリルで5分ほど焼いて完成。

「銀だらのレモンクリームパスタ」(1人分)

写真/アラスカシーフードマーケティング協会提供
材料
アラスカ産銀だら(切身):1切れ
にんにく:1片
オリーブオイル:大さじ2
塩(下味用):小さじ1/3
塩小さじ:1/3
生クリーム:100ml
パルミジャーノ・レッジャーノ(粉チーズでも代用可):25g
レモン汁:1/4個分
レモンの皮:適量
ブラックペッパー:適量
スパゲッティー:100g
作り方
1 銀だらの骨と皮を除き、食べやすいサイズにカットし、塩で下味をつける。
2 ボウルに生クリームを入れ、パルミジャーノ・レッジャーノを削っておく。
3 にんにくを包丁の腹などで潰し、フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れたら弱火で加熱し、にんにくが色づくまで炒めたらにんにくを取り出して銀だらと塩を入れ、火が通るまで炒めておく。
4 鍋に湯をたっぷりわかし、一握り(分量外 大さじ1と1/3程度)の塩を入れてパスタを表示の2分ほど早く茹でる。
5 フライパンに茹で上がったパスタ、生クリームとチーズを混ぜ合わせた液を入れ、混ぜながら中火にかける。
6 ソースが半分ほどに煮詰まってきたら、レモンの絞り汁を入れてさらに混ぜ合わせ、生クリームがパスタに絡まるようになったら皿に盛り付ける。
7 上からオリーブオイル(分量外)をまわしかけ、パルミジャーノ・レッジャーノ少々(分量外)、ブラックペッパーをお好みでかけて、レモンの皮を刻んだものをふりかける。

公式HPでは栗原友さんによる全8品のレシピを公開中。詳しくはこちらをチェック!

アラスカシーフードマーケティング協会
日本オリジナルキャラクター「サステナビリー」が誕生!

さまざまなシーンで、サステナブルなアラスカ産シーフードのすばらしさを広めるビリーに遭遇するかもしれません。丸いボディにハートのアイパッチが目印です!

画像/アラスカシーフードマーケティング協会提供

▶︎サステナビリーの動画はこちらをチェック!

気候変動による生態系の変化や過剰漁獲によって、数十年後には魚が食べられなくなるかもしれない。そんな危機が目の前に迫っている現在、私たち一般消費者にもできることは、サステナブルな方法で管理・漁獲されたと証明されている商品を購入すること。夕飯の買い物に、サステナブルシーフードのパイオニアであるアラスカ産シーフードを選ぶ。その選択がいずれ市場に影響を与え、サステナブルなシーフードをサポートすることにつながっていく……。私たちの選択がミライを変える一歩となるかもしれません。

お問い合わせ アラスカシーフードマーケティング協会

撮影/嶋田礼奈 取材・文/藤井志織 イラスト/椿原正洋 構成/大森奈奈