2022.02.04
# ビジネス

福井県のご当地ドリンク「ローヤルさわやか」が40年以上愛され続けるブランドになったワケ

福井県では知らない人がいないと言っても過言ではないほど愛されている炭酸飲料水がある。その名は「ローヤルさわやか」。県内で年間40万本を販売するこの商品だが、一時は製造元が1億8000万円もの借金を背負う苦境に立たされたこともあったという。「さわやか」は、いかにして愛されるブランドとなったのか? ライターの伏見学氏が、北陸ローヤルボトリング協業組合の代表理事で、さわやかの生みの親である森田英昭氏に一連の経緯を聞いた。

福井の「ソウルドリンク」

「部活帰りに毎日がぶ飲みしてましたよ」
「よく飲んでいましたね。今でもたまに買っちゃいます」

福井県の人たちに、ある商品について尋ねると、大半はこうした答えが返ってくる。その商品とは、「ローヤルさわやか」という鮮明な緑色が特徴的な炭酸飲料水のことだ。

44年前に発売されたこの商品は、福井の「ソウルドリンク」として、地元では知らない人がいないといってもいいほど、地域に根付き、親しまれている。主力である500ミリペットボトルの希望小売価格(参考価格)は150円。

販売数量は年間40万本ほど。基本的には福井でしか売られていないエリア限定商品で、販路の中心はスーパーマーケット。コンビニでも年に数回、スポット的に販売される。

福井県民に長く愛され続けている炭酸飲料水「ローヤルさわやか」

驚きなのは、長寿ブランドにもかかわらず、ここへきて売り上げが伸びていることだ。

「うちの売り上げは年間5000万円ほど。2019年はそのうち600万円が業務用のウーロン茶だったけど、翌年はコロナで全部ダメになった。ただ、さわやかがその分をそっくりそのまま埋めたのよ」

こう話すのは、製造元である北陸ローヤルボトリング協業組合(福井市)の代表理事で、さわやかの生みの親である森田英昭さん。ここではさわやか以外にも、ラムネや地サイダー、企業などから委託されたコラボ商品などをつくっている。

上述のウーロン茶については、新型コロナウイルスによって休業を余儀なくされた飲食店への出荷がストップし、売り上げはゼロに。そのマイナスをさわやかがカバーした。つまり、さわやかは1年で600万円も売り上げを伸ばしたわけだ。

要因は何か。組合には営業機能がなく、問屋に委託しているため、詳しいことはわからないというが、コロナ禍の巣ごもり生活で地元のスーパーに行く機会が増え、そこで目に止まったさわやかを買って帰る人が多いのではと森田さんは推測する。

 

また、地元の企業や好きな商品を応援しよう、買い支えようという機運が人々の中で高まっていることも背景にあるかもしれない。

「子どものころに飲んでいて、見掛けるとつい買ってしまうという大人は多いよ。コーラの方が安いのにね。きっと洗脳されているんやろう」と森田さんは冗談っぽく言う。

さわやかは、いかにして福井で愛され続けるブランドに育ったのか。それを知る上では、最大1億8000万円の借金を背負った森田さんの奮闘なくして語れない。

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