金利引き下げの罠-「支持率だけ狙った経済政策」の末路は結局こうなる

トルコ建国以来の通貨危機を招いた政治

景気優先の結果、インフレ高騰

日本と「心理的に親しい」関係にあるトルコ共和国が、建国以来の経済危機を迎えようとしている。ひとえにエルドアン大統領の恣意的な経済政策のためである。

エルドアン・トルコ大統領  by Gettyimages

トルコの通貨リラ(Lira:YTL)は2001年に金本位固定相場制から変動相場制に移行した。以降、2010年まではゆるやかに下落を続けていたが、2010年からは下落スピードを急速に上げている。そして2021年、約5割下落した。世界の為替相場の基準で見れば、すでに「通貨危機」である。

 

足元、トルコの12月の消費者物価(CPI)は前年同月対比約40%の上昇で、約19年ぶりの高さである。物価上昇の主因はリラ安であり、エネルギーなど輸入物価が上昇し全体の物価を押し上げた。調査会社メトロポールの世論調査によれば多くの市民は、物価上昇率は100%以上とも実感している。

一般市民(国民)にとって、生活感として影響が大きいのは為替相場の下落よりも、この大きい物価上昇(インフレ)である。

関連記事