『鎌倉殿の13人』でこれから起こる「曽我兄弟」の壮絶な復讐の一部始終

『曽我物語』の悲劇

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放映が始まった。第一回に登場したエピソードの数々が収録されているのが『曽我物語』だ。

『曽我物語』とは、仇討のために生きた曽我兄弟の姿を描いた物語である。はたして、源頼朝(鎌倉殿)と曽我兄弟にはどんな因縁があったのか。『曽我物語』の成り立ちと歴史を、『きずなの兄弟と鎌倉殿 曽我物語』を著した作家の時海結以氏が解説する。

編集部注:以下、人物名うしろの()は大河ドラマ出演者名

仇討ちにつながる二つのエピソード

「鎌倉殿の13人」(NHK)公式サイトよりNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』公式webサイトより引用
 

2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第一回の放映で、二つのエピソードが描かれた。

一つは工藤祐経(坪倉由幸さん)という男が、主人公・北条義時(小栗旬さん)の母方の祖父・伊東祐親(浅野和之さん)に「私の土地を返してください」と訴えたこと。

もう一つは、その伊東祐親の娘・八重(新垣結衣さん)と、源頼朝(大泉洋さん)との間に男の子が生まれていたこと。

この二つのエピソードが書かれている代表的な書物が、『曽我物語』である。

『曽我物語』の名は聞き覚えがなくとも、歌舞伎の「助六」という登場人物は、絵や写真で見たことがあるかたもおいでかもしれない。

この「助六」は、曽我五郎という者が名乗る偽名なのだ。曽我五郎こそ『曽我物語』の主人公の一人であり、伊東祐親の孫に当たる。歌舞伎の衣装なので、見た目は江戸時代風になってはいるが。

『曽我物語』は、兄の曽我十郎と弟の曽我五郎、二人の兄弟による復讐の物語。

建久四年(1193年)の梅雨のころに実際にあったとされる、曽我兄弟の仇討ちを題材とした物語だ。

ここから先は、『鎌倉殿の13人』の今後の展開のネタバレになる可能性があるため、ご注意願いたい。

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