「胆石が痛くて病院に行ったら…」ベテラン落語家が大腸がんを「早期発見」できた理由

金原亭世之介さんインタビュー前編

「上行結腸がん」の発見

「最初は胆石だったんです。痛くて病院に行ってCTを撮ってみたら、違うところに影がある、という。そこで調べたら大腸のがん、正確には上行結腸がんだったんです」

そう語るのは、落語家の金原亭世之介さん(64)である。

世之介さんは、名人の誉高い5代目古今亭志ん生の子息である十代目金原亭馬生に入門し1992年真打昇進。現代感覚を生かした古典落語を得意として多くのファンを持つベテラン落語家だ。一方で大正大学客員教授として教壇に立ち、また「言葉のパワー」などのテーマで講演会を行なうことでも知られる。

金原亭世之介さん

「上行結腸がん」とはあまり聞き慣れない病名である。これは、大腸の一部である上行結腸ががん細胞によって侵される病態のことだった。

昨年の7月、世之介さんは、病院で医師に、「胆石のおかげだね。早期で見つかったのは」と言われた。

当初、がんのステージは3から4と思われた。

「早期にしてはそのがんはデカかったんです。ステージ3というのは、腸の表面のがんじゃなくて、中まで抜けちゃって、つまりがん細胞が腹膜に付着している状態のことらしい。大きいから3か4と言われていたんだけど、でも開けてみたら裏側には抜けてなかったし、リンパ転移もなかった。だから、ステージ2をちょっと超えたくらいの早期発見となったんです」

 

それでも17日間の入院生活を余儀なくされた。

「というのも手術する前に初めの1週間は、血糖値を安定させたい、と言うんですよ。僕は以前の病気で糖尿病を発症していたからね。そのためにノボラピット(血糖値を下げる薬)を久しぶりに打ったんですよ」

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