2022.01.26

年間「5億」を売り上げたホストが初めて誕生…歌舞伎町“ホストバブル”の裏側にある「変化」

15歳から歌舞伎町に出入りし、「トー横キッズ」や量産型・地雷系ファッションに身を包んだ「ぴえん系」女子を描いた『ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社新書)を著した佐々木チワワに、ホストクラブの話を中心に歌舞伎町の価値観の変化を訊いた。

『ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』著者の佐々木チワワさん
 

歌舞伎町の若者とは

――佐々木さんは15歳から歌舞伎町に足を運び始め、いま21歳とのことですが、この6年で変わったことは?

佐々木 若い子がめちゃくちゃ増えました。私が15歳のころは新宿のTOHOシネマズのビル周辺にたむろするトー横キッズはいなかったし、自分の同年代の人が全然いなかったから、歌舞伎町で年齢を訊かれたら「20歳です」とかってウソをついて遊んでいました。あとは、私はホストクラブについて社会学的な研究を試みていますが、ホストがアイドル化して2018年以降加速度的に売上が伸びて、バブルが来ているのも大きな変化です。

――変わらないことは?

佐々木 しょうもない人を含め、いろんな人がいる場所だというのは変わらないですね。いつでも新宿に行けば誰かしらいて、居心地がいい環境がある。

――佐々木さんは実家が歌舞伎町に近かったとのことですが、とはいえほかにも遊ぶところはいろいろあったと思うんですね。なぜ歌舞伎町だったのでしょうか。

佐々木 もともと友だちとは池袋、新宿、渋谷で遊ぶことが多かったんですけど、15歳のときに大晦日にプチ家出して新宿に行ったのがきっかけです。年齢確認がゆるそうだったのと、ツレが椎名林檎かぶれだったので。

――(笑)。

佐々木 歌舞伎町の何がよかったんだろうと振り返ると、私は高校のころからライターをやったり、ビジネスコンテストに参加したりしてきたんですね。でもビジコンや学校だと「肩書き」を背負って人から接されるし、接しないといけないのが面倒だった。歌舞伎町では学歴もバックグラウンドも関係なく、ただの女に見られるし、その場その場で刹那的に「今日は名前『あすかちゃん』でいくわ」みたいに適当に遊べるのが大きかったですね。

――今の歌舞伎町に来る若い人はどういうタイプが多いんですか。

佐々木 「こういうタイプが多い」とは一概に言えないですね。「未成年はみんなここに行く」みたいな場所があるわけではなくて、トー横なのか歌舞伎町の奥にあるバーなのか、メンズコンカフェ(コンセプトカフェ)なのか、目的地によって棲み分けがされているので。

2015年にTOHOシネマズ新宿ができて、それから未成年も遊び場として来るハードルが下がったのは間違いないですね。この前の『呪術廻戦』の映画が公開されたときには普通の小中学生も来てました。ただ、よく通っている子はどこかの店に推しがいたり、ファッションがぴえん系だったりという印象があります。でも歌舞伎町にいる人たちの傾向を若者一般の傾向として言うことはできないですね。

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