2022.01.27

定年後、62歳の男性が「4800万円」の住宅ローン「返済地獄」におちいったワケ

山下博さん(仮名・62歳)は、35歳のときに郊外に一軒家を購入、住宅ローンの完済は70歳でしたが、自身の父親から「退職金で一括返済もできる」と言われ、山下さんもそのつもりでいました。しかし実際には多額のローンが残り、最悪の場合、老後破産にまでおちいってしまいます。なぜ、こんなことが起こったのでしょうか…?

【前編】定年後に「4800万円」の住宅ローン返済で「地獄をみた」男性の大誤算

教育費が家計を圧迫

平成の時代、日本経済は右肩上がりどころか給与は横ばい。ところが教育費は、山下さんの想像を超えてのインフレ状態でした。

地元の国立大学を卒業した山下さんの授業料は当時14万円ちょっと。山下さんの学友含めても、塾に長年通っている子は僅かでした。

ところが息子の時代には、皆、小学校から塾に通い、仮に国立大学に入学したとしても、学部によりますが最低でも50万円以上かかります。つまり山下さんの時代からすると、3倍以上になっています。

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さらに息子が2人とも私学に進学したので、想定を大きく上回ってしまったことが生活を圧迫している要因のひとつでした。住宅購入時に自分の時代を参考にするしか方法がなかった山下さんにとって、学費の高騰は大きな誤算でした。

給与が上がらないまま教育費が想定以上にかかり、昭和の終身雇用神話が崩れ、思っていた退職金の額も手にすることができなければ、繰り上げ返済どころではありません。

山下さんは現在、長年勤めた会社に再雇用されてはいるものの、月収は十数万程度。退職金もほぼ息子2人の学費ローンに消えてしまいました。これでは老後2000万円問題どころではありません。

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