世界中で『あたしンち』人気が拡大中?
前述したとおり、投稿されているエピソードや特別映像には、すべてに英語字幕が付いている。こうした試みの狙いについても語っていただいた。
「英語字幕に関しては、第1話からずっとやらせていただいています。2002年から本作が数カ国で同時放送されていたこともあって、海外の方にもリーチしたいという想いがありましたので、一貫してしっかりと字幕をつけることにはこだわっています。というのも大事な作品なので、自動翻訳に頼って誤訳をそのまま載せることなく、なるべく正しいニュアンスで見ていただきたいという想いが強かったからです。

日本以外での『あたしンち』人気について言うと、インド、フィリピン、マレーシア、インドネシアといったアジア圏でよく見られているようです。そのあとに韓国が続いて、カナダやオーストラリア、アメリカなどでも比較的見ていただいているようですね」(宮澤氏)
世界各国のユーザーが視聴している『あたしンち』。その大きな魅力のひとつに、“日本の日常をリアルに描いている”ことが挙げられるだろうが、海外の方々からするとリアルな日本文化を覗くことができるコンテンツとしても需要があるのかもしれない。
「そう言っていただけるとありがたいですね。実際、馴染みのない習慣は物珍しかったりするものですし、物語のベースは日常ギャグなので、言語さえ理解できれば、慣れない風習を描いていても、国境を越えて楽しめるものなのかもしれません」(宮澤氏)

ちなみに、今後は他の言語での字幕に対応していく予定はあるのだろうか?
「一部の動画では韓国語字幕にチャレンジしたこともありました。今後、シェアの大きいアジア圏の字幕に対応していきたいという構想はもちろんあります」(宮澤氏)