2022.02.01
# 週刊現代

北海道「超巨大ヒグマ」の衝撃…ヤバすぎる「戦闘能力」に住民は恐怖で震えた

体重は推定で約400kgの巨体
週刊現代 プロフィール

牧場の放牧地内に侵入して牛に危害を加えるため、オソの出没している地域ではさらなる被害の拡大を危惧し、放牧ができなくなっている。また、牛舎内での飼育が強いられることから、繁殖させて牛の頭数を増やすこともかなわない。乳牛の搾乳効率も下がっている。

オソによる被害が確認された2019年7月以降、標茶町では約7000万円、厚岸町でも約1600万円もの損失が生じているとの試算もある。

 

ある標茶町の牧場主は、一昨年の8月に飼育している乳牛がオソの襲撃を受けた。

「牧場の見回りをしている時、一頭の牛が倒れているのを見つけました。腹を裂かれ、内臓を引きずり出されていたのです。一目でヒグマの仕業だとわかりました。

警察や獣医に連絡をするため一度事務所に帰り、十数分ほどで発見場所へと戻ってきたところ、死んだ牛の近くにいた仔牛が姿を消していました。私がその場から離れた一瞬の隙を見て、オソが仔牛を引きずっていったのだと思います」

オソは牧場主が死体を見つけて事務処理をしている様子を、極めて近い位置から窺っていたのだろう。そして、人が離れた瞬間に仔牛を襲った。隙を突く、したたかさまで備えているのだ。

「それ以来、常にどこからかオソに見られていると思いながら作業をしなければいけなくなりました。うちは人手も少なく、銃もありません。牛どころか、自分の身を守ることすら困難な状況です。

次にいつ牛が襲われるかもわからず、気は常に張りつめています。オソのせいで牛乳の生産量は落ち込み、損害も増えるばかりです。オソのため、私は自分の代で牧場をたたむことに決めました」(牧場主)

対策にあたる北海道猟友会標茶支部の猟師も、オソを「猟奇的」だとし、「我々が知っているヒグマとは違う」と危機感を募らせている。加えて驚くほど用心深い性格のため捕まえることも容易ではないという。そんな「怪物」の生態と、関係者の激闘について、後編記事『超巨大ヒグマ「OSO18」に騒然…地元住民がもっとも恐れる「ヤバすぎる事態」』でお伝えする。

『週刊現代』2022年1月29日・2月5日号より

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