2022.01.29
# 週刊現代

硬い甲羅で覆われた「カニ」が一番恐れる、意外すぎる外敵

身を守るために進化した

人間やサメではない

「味は好きだけど、殻をむくのが大変……」

カニを食べるたび、こう思う人は多いだろう。

特に悩ましいのが爪の部分だ。殻が最も硬い部位なので、キッチンばさみで四苦八苦。それでも、なんとしても爪の先まで詰まった身を味わいたい。頑丈な殻に、鋭い爪。どうしてカニはこんなに食べづらいのか—。

Photo by iStockPhoto by iStock
 

その理由は単純、カニ自身が外敵から身体を守るためだ。といっても、「敵」は人間やサメのことではない。

実はカニは、目に見えない「細菌」との闘いを繰り広げているのだ。海や川には、カニの外骨格を構成するキチンという物質を分解する細菌や、たんぱく質をアミノ酸まで分解する細菌など、おびただしい数の細菌がいる。

こうした細菌たちから身を守るために、カニは硬い殻を手に入れた。カニの殻は戦国武将の鎧ではなく、過酷な環境で生き抜くための宇宙服のような存在なのだ。

だが、殻があったとしても油断はできない。細菌は水中では1mlあたり1万個に満たないが、水底には多い時で100万個もいる。水底歩行中に石や岩、貝殻やフジツボの破片にぶつかれば、殻には擦り傷ができる。そこから次々に細菌が侵入し、殻が溶かされて穴が広がる。

関連記事