前編記事の『プロ野球史上、最もスゴい「オールスター」を明かす…!セ・パ「怪物投手」を大公開』では、データ分析をもとにセ・パ両リーグからの最強の投手を選出した。後編でも引き続き数字で選ぶベストナインを紹介する。
師匠には勝てず
ではまず、「扇の要」である捕手からいこう。
セ・パともにホームラン打者が並んだ。
セは田淵幸一('75年・阪神)、パは野村克也('63年・南海)だ。
野村の打撃貢献値は54・9と、捕手のなかでは突出している。
「ノムさんは、もともと苦手なコースが少ない打者です。そのうえ背中を丸めて構えを小さくしてストライクゾーンを狭く見せてくる。こちらも死球は出したくないから、内角に厳しい球は投げにくくなる。あれもID野球の一環でした」(元阪急の山田久志氏)

セ・リーグ3位の古田敦也('92年・ヤクルト)は守備で比較的高い貢献を見せたが、バッティングでは師匠の数字に遠くおよばなかった。
次は、各チームの主砲たちが鎮座する一塁手だ。
セの一塁手は言うまでもなく、王貞治('73年・巨人)の独壇場だ。
打撃だけで87・5と驚異的な値を叩き出した。
対するパ・リーグは「月に向かって打て」でおなじみ、大杉勝男('70年・東映)だった。次点にはカブレラ('02年)、3位には清原和博('90年)と、かつての西武の主砲たちが並んだ。