2022.01.25
# サッカー

稲本に続き今野も加入発表! “東京23区からJ入り”目指す「南葛SC」に大注目なワケ

大島 和人 プロフィール

一方でクラブは地道な取り組みもしている。葛飾区を中心とした地元を開拓するための取り組みが、選手社員の登用と“下町パートナー”の仕組みだ。

「選手社員と呼んでいますけど、選手でありながら(株式会社南葛SCの)社員という選手が去年は5人いました。それに『下町パートナー』という制度を作って、小口のパートナーを沢山取ろうとしています。下町5区(葛飾、江戸川、荒川、足立、墨田)でパートナーを取りに行っています」

稲本や今野はプロ契約だが、南葛SCは兼業がスタンダード。練習の時間帯は夕方以降で、昼間はそれぞれの職場で働いている。コロナ禍でスポンサーの開拓が難しい中で、昨年から選手5名をスポンサー営業担当として起用。野洲高の第84回高校サッカー選手権優勝メンバーで、川崎フロンターレやセレッソ大阪、清水エスパルスといったJ1クラブに所属した経験を持つ楠神順平も、選手社員として奮闘した一人だ。

スポンサーは現在約70社まで拡大し、2022年シーズンの売上は2億円弱を見込んでいる。選手が獲得した地元のパートナーは、そのままサポーターとしてチームを後押しする存在にもなる。5人の活躍に手応えを得た南葛SCは、選手社員を今季から20人に増やした。

南葛SCのメンバー/写真=松岡健三郎
 

当然ながらスタジアムと練習場の整備はJリーグ入りに向けた大きな課題だ。現在は奥戸総合スポーツセンター陸上競技場を中心に試合を行っているが、収容規模は芝生席を含めても2000人強だ。

「スタジアム建設はそう簡単ではありませんし、まだ場所を選定中という段階です。でも話は区議会でも出ていますし、やらなければいけないという認識を区側も持ってくれていて、一緒に取り組んでいる状況です。我々も土地の確保に動いたこともありましたが、今は情報をすべて集約して葛飾区が主導権を持ってやってくれています」

葛飾区内には区有地や工場の跡地など、少なくとも候補地がある。東京23区の中では、おそらく最もJクラブのホームとして可能性があるエリアだ。

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