2022.01.25
# サッカー

稲本に続き今野も加入発表! “東京23区からJ入り”目指す「南葛SC」に大注目なワケ

大島 和人 プロフィール

さらに関東1部リーグを勝ち抜いても、JFLへの昇格は極めて狭き門だ。北海道、東北、関東など全国9地域のリーグ戦王者、地域CLの予選的な性格を持つ全国社会人大会(全社)の上位チームによる「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)」を突破しなければならない。全社、地域CLは日程がタイトで、サッカーの質とは違う要素が結果を左右する一発勝負だ。

ただ、そこがどんなに厳しい戦いだとしても、目標はやはり昇格。クラブはシーズン終盤の山場に向けて、手厚い陣容を揃えた。

岩本は説明する。

「関東1部からJFLへの昇格は一番大変なところです。まず全社は5日連続の5連戦です。地域CLは(予選ラウンドで)3日連続で試合があって、決勝ラウンドは1日おきの3連戦。つまり計11試合をシーズンの最後に短期間で戦うことになります。南葛SCは『キャプテン翼』のコンセプトである『ボールはともだち』にのっとり、ボールを大事にするサッカーを貫くと決めています。でもコンディションが落ちると、ポゼッションサッカーは難しくなる。上手くても体力が追いついてないと、質が下がってミスしてショートカウンターでやられますよね。連戦でもボールを大事にするサッカーをやるために『レギュラークラスを2チーム分以上』というコンセプトで、編成しています」

 

「東京23区からJを目指す」が意味すること

昇格の一点に絞って考えれば、塾達のベテランより、活発に動き回れる若手を揃えて“シンプルに頑張る”ほうが近道かも知れない。

しかし南葛SCは生き残るため、そして上を目指すために敢えて難しい道を選んでいる。仮にJFL昇格を決めたとしても、その結果だけでは内輪にしか届かない。23区内という娯楽の選択肢が多い地域で活動するとなれば、なおさら結果以上の魅力、話題性が必要になる。音楽や映画も含めたすべてのエンターテインメントから選ばれる存在とならなければ、南葛SCは地域に根ざせず、経営的な自立もできない。

写真=松岡健三郎

岩本は説く。

「“東京から”という特殊な条件があります。我々は勝つだけでJリーグに行けないんです。葛飾、下町の人たちを巻き込みながら、機運を作っていかないと、そもそもスタジアムや練習場も作れない。稲本と今野は元日本代表で、キャップ数が多いし知名度も抜群に高い。そういった選手の獲得で記事に出れば、葛飾区の皆さんも『何があるんだろう?』と興味を持つ。『有名な選手ばかり取って何がしたいの?』とも言われますけど、ネームバリューがある選手の獲得は重要だと思っています」

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