2022.02.04
# 映画

三木聡監督「怪獣を倒すより、その“後始末”の方がドラマチックかもしれない」

「特撮世代」ならではの視点から

日本を代表する映画会社、松竹と東映が創立以来初めて共同製作するエンタテインメント大作『大怪獣のあとしまつ』(2月4日公開)。そんなビッグプロジェクトにオリジナル脚本で臨み監督を務めたのは、『時効警察』シリーズ(テレビ朝日系)などでサブカル層から絶大な支持を得る三木聡監督。特撮への愛と三木節の風刺が炸裂する本作は、特撮世代に刺さるであろう爆笑必至の問題作だ。大作でも変わらず我が道を貫く三木監督に、制作の裏側を聞いた。

『大怪獣のあとしまつ』の三木聡監督(松竹提供)
三木聡(みき・さとし)
1961年生まれ。神奈川県出身。テレビ番組の放送作家、シティボーイズなど舞台の脚本・演出を手がけ、『イン・ザ・プール』(2005年)で長編映画監督デビュー。テレビ朝日系ドラマ『時効警察』シリーズ(2006~2019年)でサブカル層からの圧倒的な支持を得る。主な映画監督作に『亀は意外と速く泳ぐ』(2005年)、『転々』(2007年)、『インスタント沼』(2009年)、『俺俺』(2013年)、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(2018年)などがある。
 

15年間温めていた、ユニークな怪獣映画

――怪獣映画は数多くありますが、怪獣が倒された後の死体処理を描く作品は観たことがありません。その視点とテーマのアイデアはどこから生まれたのでしょうか。

アイデアのもとになったのは、90年代にテレビバラエティの放送作家をやっていたなかで出た、「映画化されていない時間帯に登場人物は何をやっているのか」という視点の企画です。

たとえば、『ゴッドファーザー』で切り落とされた馬の首がベッドの中にあったのは衝撃的なシーンでしたが、それをやった2人組は相当大変だっただろうなとか、『007』でジェームズ・ボンドがタキシードの下に潜水服を着込んでいる姿とか。シーンに映らない時間はけっこう間抜けなことが多いんじゃないかという(笑)。

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