グズグズしていると、ピークアウトする
岸田政権は、施政方針演説で、「新型コロナに打ち克つことに全身全霊で取り組む」と発言した。しかし先週の本コラムに書いたように、ワクチンの3回目接種は進まず、米軍基地の感染でも米国との交渉は遅きに失したと、筆者は見ている。
私事であるが、1月23日に3回目ワクチン接種を受けた。筆者は日本の中では比較的早いほうだが、世界と比べると、あまりに遅い。

特に、厚労省が2回目後以降8ヵ月の接種に固執していたので、3回目が遅れてしまった。昨年11月時点では、日本のワクチン接種のスピードは先進国でトップクラスだった。ワクチンを他国の供給に依存していた日本は、スタートでは出遅れたものの、菅政権は次々と打開策を打ち出した。厚労省だけに頼らない周到な国内準備を行い、米国へは首相自らが働きかけ、国内での打ち手問題には「超法規的措置」といった具合で、ワクチン接種を加速させていった。
しかし岸田政権になってから、そのスピードが目に見えて落ちていった。その結果、3回目接種では、世界よりかなり遅れてしまうことになったのだ。

1月23日、筆者はこうツイートした。「今日、ワクチン追加接種済。感染・重症化予防がある。ただ、岸田政権政権では追加接種が酷く遅れたので、6波が過ぎてから追加接種という悪い冗談になりかねない」
3回目の接種から抗体が出来るのは1〜2週間後だ。そのころには、もう第6波はピークアウトしている可能性もある。
下表は、先進国でのオミクロン株での感染スピードを示した図だ。
