世間の批判は気にしない、
大切なのは気候変動の問題。

グレタの登場は世界中にインパクトを与えた。ある日突然、15歳の少女が「人類は絶滅の危機にある」と訴え、リーダーシップを発揮する姿は、救世主の降臨かジャンヌ・ダルクの再来かと世界を沸かせた。ストライキ後、毎週金曜日に始めた気候変動対策を求めるデモ、Fridays For Future(未来のための金曜日)は、またたく間に各地に飛び火し、国を越え、若者たちが一斉に声を上げ始めた。グレタが国連気候変動枠組条約締約国会議(略称COP)やダボス会議、国連気候行動サミットなど、世界の主要な会議やイベントで登壇し、カリスマ的な存在となっていく一方で、各国のリーダーや大物政治家との応酬がメディアで取り沙汰され、大人たちに動じない強気な姿勢に、彼女を快く思わない人たちも多数出てきた。

「グレタに聞いたことがあります。『あんな意地悪なこと言われたりして大丈夫?』って。そしたら彼女は、『私はアスペルガーだから、自分に関係のないことは全然響かない』と。いちばん大切なことは気候変動の問題であって、自分が悪く言われることは気にならないというんです」

-AD-

グレタは、2011年に学校の授業で環境問題に関する映画を見て、ショックのあまり摂食障害になり、後にアスペルガー症候群と診断された。アスペルガー症候群は、社会的なコミュニケーションや他者とのやりとりが上手くできない、興味や活動が偏るといった特徴を持ち、こだわりの強さ、感覚の過敏さなどがあるといわれている。実際にグレタ自身は、叩かれることで傷つくことは少なく、それよりも気候変動への警告を無視する大人たちの多いことに愕然としている。問題解決に対しての行動に時間がかかりすぎるし、各国の目標やゴール設定は低いまま、世界中で取り決めたことも言い訳をしながら遅々として前に進まない。そんな国のリーダーや政治家たちの対応に不満を抱いているのが実情のようだ。