グレタ・トゥーンべリ、18歳。世界で最も有名な環境活動家です。グレタについての本を執筆したジャーナリストと映画『グレタ ひとりぼっちの挑戦』を手がけた監督、身近にいる2人から、強さと繊細さを秘めた彼女の素顔を聞きました。


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一度決めたら絶対に揺るがない。
大事なことを信じる力と強い意志で道を切り開いていく。

グレタ・トゥーンべリの魅力は、
意志の強さと優れた人間性。

Greta Thunberg
グレタ・トゥーンベリ

2003年ストックホルム生まれ。2018年に学校ストライキを敢行。その後、Fridays For Future(未来のための金曜日)のデモを開始。世界のリーダーや政治家たちの気候変動に対する対応が遅いことに不満を抱き、現在も精力的に活動を続ける。米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に史上最年少で選出され表紙を飾る。2019年、2020年と2年連続でノーベル平和賞にノミネートされた。

ここ数年にわたり幾度となく議論されてきた地球の気候変動問題に対して潮目が変わったといえる出来事があった。2018年、スウェーデンに住むグレタ・トゥーンべリがたった一人で起こしたストライキだ。環境問題に対して政府の無関心ぶりに抗議するため、国会議事堂の前で座り込みを始めたのだった。3週間にわたるストライキは、注目を集め、数ヵ月のうちに世界中に広がるムーブメントとなった。グレタがストライキを始めた頃、交流を重ねた環境ジャーナリストのアンダース・ヘルベーリは最初の出会いをこう語る。

グレタが掲げるFridays For Futureの活動は、世界を席巻した。これはスウェーデンのデモの様子。世界各地で同時発生的に起きた。©2020 B-Reel Films AB, All rights reserved.

「2018年8月のある月曜日、グレタがツイッターで『今日からスクールストライキを始めます』と書いたのを目にした。その時、私は環境をテーマにした雑誌の編集長をやっていて、もしかしたら何かネタになるかもという軽い気持ちで足を運んでみたんです。国会議事堂に行くと、グレタが一人でぽつんと座っていた。手には自分で作った気候変動の危機を訴えるチラシを持って。それがはじまりでした。

興味深かったのは、彼女の前を通る人々の反応。『頑張って』と応援する人、『学校に行きなさい』と説教する人。そして完全に無視する人と3パターンに分かれました。いま世界の気候変動問題に対する反応もこの3つに分かれるのではないでしょうか。それにしても彼女は本当に一人で3週間毎日ここに座り続けるつもりだろうかと最初は半信半疑だったけれど、僕も毎日通って一日一枚写真を撮って、毎日一つ質問をして、それをwebに上げようと思った。結局自分も3週間毎日通い続けることになりました」

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アンダースが撮影したもの。「グレタは取材にきていたジャーナリストに、自分の話だけでなくて、他の子たちの話も聞くようお願いしていた。そして、周囲に気を配ることができる子」。

アンダースがグレタを追いかけたいと思った理由は、優れた人間性によるところが大きかった。

「まず、聡明であること。僕はかれこれ20年以上、言うならばグレタが生まれる前からこの業界にいるけれど、こちらが圧倒されるほど知識が豊富で、研究資料も読み込んでいる。読み込むだけでなくてきちんと理解して、自分の言葉で説明することができる。そして、時折見せる、深刻さの中に交えるユーモアや、誰に対しても謙虚に振る舞う姿。そういったことはあまり報道されていないかもしれない。

さらに芯が強い、いい意味で頑固。3週間のうち最初の9日間は天気も良かったし、外に座っているのも気持ちの良い陽気だったけど、10日目はものすごい大雨。寒くてさすがにどこかで雨宿りをするだろうと思ったら、そんなことはなくて、黄色いレインコートを羽織って、ずっとそこに居続けた。決めたらとことんやり通す。あの場所に一人ぼっちでずっと座っているなんてそうそうできないことだと思うけど、一度決めたら絶対に揺るがない意志の強さを持っている、それがグレタの最大の魅力でしょう」