金正恩が「ミサイル4連射」…世界中から批判されても止めない理由

目的は「米国のけん制」だ

今月に入り4回もミサイルを発射

北朝鮮は1月に入って4回で6発の弾道ミサイルを発射した。5日と11日の1発は昨年9月に初めて発射した「火星8」と呼ばれる極超音速ミサイルで、14日の2発は日本の防衛省が「短距離弾道ミサイルA」、また17日の2発は「短距離弾道ミサイルB」と呼ぶ固体燃料推進方式とみられる。

いずれのミサイルも変則的な軌道で飛翔したこと、14日と17日の2発は異なる発射手段を用いて数分間隔で連射されたことから、迎撃が困難な各種弾道ミサイルの実戦配備を実現した可能性が高い。

14日と17日に発射された北朝鮮の短距離弾道ミサイル(防衛省の資料より)
 

2月4日から始まる北京冬季オリンピック(五輪)直前のミサイル発射は、中国も承知していると考えるのが自然だろう。ミサイル発射が続いた最中の17日早朝、新型コロナ禍で往来が途絶えていた中国からの援助物資を積んだ列車が2年ぶりに北朝鮮に入ったからだ。

中国が重要な権威あるイベントと位置づける北京五輪を目前にしたミサイル発射は、国際社会の批判が北朝鮮の後ろ楯である自国にも向きかねず、本来、好ましくない。だが、その狙いが米国に対する揺さぶりだとすれば話は別だ。

発射の目的は「米国のけん制」

もとより北朝鮮は核・ミサイル開発ついて、イラクやリビアの二の舞にならないための強力な抑止力と位置づけている。今回の連続発射も米国に対する牽制の意味合いが強い(参考:「イラク・リビア事態は、米国の核先制攻撃の脅威を恒常的に受けている国が強力な戦争抑止力を持たなければ、米国の国家テロの犠牲、被害者になるという深刻な教訓を与えている」、2013年12月2日朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」)。

関連記事