2022.01.25
# 教育

「PTAの“ポイント制”をやめる」提案した役員が、他の保護者から反発された理由

「私のポイントが無効になるなんて!」
大塚 玲子 プロフィール

一見、よくできた仕組みです。正直にいえば、筆者も10数年前に初めて「ポイント制」を知ったときには、「うまいやり方だな」と思いました。でも実は、そこに落とし穴があります。ポイント制は、土台とする前提が間違っているのです。

「ポイント制」をやめようとすると…

そもそもPTAは、保護者の「義務」ではありません。PTAに入るかどうかも、活動するかどうかも、保護者や教職員が各々任意で決めること。ポイントを使ってまで、誰かに「やらせなければいけないもの」ではないのです。

それに保護者のなかには、仕事や介護で忙しい人もいれば、病気と闘っている人など、さまざまな状況の人がいます。それをポイント制で「全員、平等に」やらせようとすれば当然のことながら、辛い思い、嫌な思いをする人が出てしまいます。

ところが一度「ポイント制」に足を踏み入れ、ポイントをゲットした人は、「PTAは義務ではない」という大前提をキレイさっぱり忘れてしまう傾向があります。「私が既にためたポイント」と「やっていない人にやらせる」ことしか考えず、PTAに参加しない人、できない人を追い詰めるケースが、しばしば生じてしまうのです。

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そんな悲しい状況が続いてきましたが、最近ようやく「ポイント制」を見直す動きがみられるようになってきました。「PTAは任意」という原則が浸透し始めたこともあり、「ポイント制をやめよう」と動き出す会長や役員さんたちが現れたのです。

しかしこれがまた、なかなか困難です。なぜなら、既にポイント制を前提に活動した人たちが、「せっかくためた私のポイントが無駄になる」=「自分が損をする」と感じ、ポイント制の廃止にしばしば反対するからです。

実際のところ、PTAで「ポイント制」をやめようとすると、どんなことが起き、役員さんたちはそれにどう立ち向かっているのか? 今回、いくつかのケースを取材しました。

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