日本は「円安」を進めても貿易収支が悪化する「技術後進国」になってしまった

ハイテク競争の韓、台は貿易黒字が増大

日本は通貨を安くしたが、貿易収支が悪化した。それに対して、韓国、台湾は通貨価値を維持し、貿易収支黒字が増加した。

これは、日本の輸出産業の国際競争力が低下し、韓国、台湾の競争力が向上したことを意味する。

円安を進めたのに貿易収支が悪化

2000年以降の日本と韓国の貿易収支の推移は、図1に示すとおりだ。

日本の場合、2007年頃までは1000億ドル程度の黒字だった。しかし、その後は大きく減少し、2011年から15年は赤字になった。それ以降は、赤字と黒字が交錯する状態になっている。

他方で、為替レートは、2011年には1ドル=80円程度であった。

「円高によって貿易収支が悪化する」との声が産業界で強まり、2013年からの異次元金融緩和で、積極的な円安を進めた。その結果、対ドルレートは、2020年には、1ドル105円程度にまで下落した。

この間に日本の国内の賃金はほとんど上がっていないのだから、国際的に見て安い人件費で生産できるようになったことになる。

それにもかかわらず貿易収支が悪化するのは、日本製品の競争力が落ちているからだ。

 

■図1 日本と韓国の貿易収支の推移(単位:100万ドル)

WTOのデータより筆者作成

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