2022.01.18
# 北朝鮮

北朝鮮「ミサイル発射」の“第一報”報道に感じる違和感の「正体」

「Jアラート」使用基準の見直しが必要

北朝鮮は、今月に入って5日、11日、14日、17日と立て続けに日本海へ向けて弾道ミサイルを発射している。

このうち、最初の5日と11日については新型の「極超音速ミサイル」の発射試験であったと見られ、特に11日のミサイルについては、防衛省の発表によると、最大速度約マッハ10、最高高度約50km、飛距離は700km以上に及ぶ可能性があるとされており、北朝鮮が報道(労働新聞等)で伝えているような「距離600kmから滑空してポップアップ(再跳躍)し、240km機動旋回して1000km水域に設定した標的に命中した」という真偽は不明ながらも、新たに開発した「極超音速ミサイル」の能力が着実に向上していることは間違いなさそうだ。

昨年末に開かれた党総会で金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「現代戦にふさわしい威力ある戦闘技術機材の開発、生産を力強く推し進めろ」と指示しており、今年に入って北京オリンピックが開催されるまで(開催中には中国に配慮してミサイル発射を控える可能性)の間に、取り急ぎミサイル開発を推進させるとともに、国内外への武力誇示を意図しての行動であろう。

 

発射の速報は又聞き

ところで、今回のように北朝鮮がミサイルを発射した際の各メディアの報道について、ここ最近ずっと気になっていたことがある。それは、この第一報が、「海上保安庁の発表」というのが常態化してしまっているということである。

これは、海上保安庁が(事前に登録した人や組織などに宛てて)メールで配信する「海の安全情報(沿岸域情報提供システム)」に基づく情報を各メディアが入手し、これを即座に報道していることに起因するものである。

11日の発射情報を例にとると、「緊急情報」として7時29分に「北朝鮮から、弾道ミサイルの可能性があるものが発射されました。船舶は、今後の情報に留意するとともに、落下物を認めた場合は、近づくことなく、関連情報を海上保安庁に通報してください」という発表がなされ、16分後の7時45分には、「先程北朝鮮から発射された弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したものとみられます」などと伝えている。

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