2022.01.19
# ビジネス # ライフ

一流ホテル出身のパティシエが、あえて「冷凍・オンライン販売」にこだわるワケ

ホテルとの「大きな違い」を感じた

「とけだすバスクチーズ」(12cm 2300円、15cm 3600円)は焼く際の設定温度と焼き時間に研究を重ね、表面はサクッとほどけるように、中心部は溶け出すように仕上げた。同時に発売した「とけだすバスクチーズケーキ塩味」(12cm 2300円、15cm 3600円)は塩を加えることで、甘味の中にある旨味を引き出している。「とけバス」というネーミングで売り出し、語感のインパクトも強い。

大人気の商品「とけだすバスクチーズ」(パティスリーベル提供)
 

ホテルとの「大きな違い」

オンラインショップが完成したのは2020年5月。この時点で鈴木氏はまだ自身のプロフィールを公表していなかったが、すぐにオーダーが入った。こんなにも早く注文されると思っていなかったので、慌てた鈴木氏は1時間2000円でレンタルできる菓子製造業許可付きのキッチンを借りてチーズケーキをつくり始める。口コミなどで評判が伝わり、定期的にオーダーが入るようになった。

転機となったのが2021年5月。鈴木氏がホテルを辞めたのだ。後任が見つかるまでは辞められないので、新しいエグゼクティブペストリーシェフを探していた。それがようやく見つかって、満を持して独立することになったのだ。

「ホテルの仕事は楽しかったですが、SNSの重要性が高まっていき、見た目がより重視されるようになりました。色々と飾り立てるようになっていきましたが、要素を足していくと味わいのバランスが難しくなります。シンプルに味を重視するデザートをつくりたいという気持ちが強くなっていきました」

独立するにあたり、使用するキッチンを改める。横浜時代から敬愛する宮東弘之氏がオーナーシェフを務める「アン・フォンド・ソレイユ」のキッチンを借りることになったのだ。これによって、安定して本格的な設備を使用できるようになり、製造の質も効率も高められるようになった。

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