コロナで「ピンポイントに影響を受ける業界」とは?
さて、ここまでは今までのコロナ禍から見える感染者拡大の現象観察とテクニカルな観点からの論点であったが、問題はこれが株式市場にとってどのような影響を及ぼしているのかという点だ。

もちろん、冒頭に述べたように市場全体へのインパクトも少なからず発生させているが、大型の製造業や一部のサービス業はコロナ禍でも海外需要や巣ごもり需要を取り込んで堅調な業績を上げており、全体論として今回のサイクルに当てはめるのは適切ではない。
それよりも、もっとピンポイントに影響を受ける業界がある。
空運や鉄道などの旅客運輸や百貨店、そして旅行業界だ。前回は、外食産業についてコロナ禍での動きを詳細に触れたが、飲食業界は協力金の支払いが業績の底上げに明確に影響してしまっている都合上、上記の業界と同列に扱うのが難しい。
そのため、今回はこの空運、鉄道、百貨店、旅行の4つの関連銘柄への株価への影響について考えていく。