「永遠の介護」が続く恐怖…脳性麻痺の子を抱える40代母親の「信じがたい経済的負担」

親が生きている限り続く“永遠の介護”

「重度脳性麻痺児を抱える家庭は本当にお金がかかります。福祉車両、家のバリアフリー化に数百万円の費用が必要とされます。そして、一番、経済的に厳しいのは、子どもを預ける場所がなく、母親が就労に出ることが難しいことです。

障害児に支払われる特別児童扶養手当があるにしろ、母親が就労することに比べれば微々たるものです。でも、重度脳性麻痺児がいれば、どこも預かってくれません。仮に預かってもらえたとしても、働きに出られるような時間を確保することは難しいのです」

と話すのは、重度脳性麻痺児を抱えた坂田英子さん(仮名、40代)だ。

〔PHOTO〕iStock
 

一般的に障害児家庭には、子どもに支払われる児童手当に加え、特別児童扶養手当が支払われる。障害者手帳1級であれば5万2500円、2級であれば3万4970円だ。

しかし、それだけで、十分とは決して言えない。国は在宅医療を推進しているが、それは家族の犠牲の上に成り立っていることを理解しているのだろうか。子どもたちの介護は、親が生きている限り続く、“永遠の介護”であることを。

もちろん、障害を持った子どもの親をサポートする制度は、上記のような手当以外にも、なくはない。ところが、「制度の隙間」に落ちて、そのサポートすら受けられない人もいるのだ。その当事者である坂田さんが続ける。

「脳性麻痺児の親の経済的負担を軽減させるために、重度脳性麻痺児に支払われる『産科医療補償制度』という制度があります。介護費用として、一時金600万円、20歳になるまで年間120万円支払われます。しかし、そのお金が私の子どもには支払われなかったのです」

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