2022.01.23

クリエイターは、なぜ「クライアントに返信しないのにTwitterを更新する」のか?

マンガ家やイラストレーター、ミュージシャンなどエンタメジャンルの「クリエイター」と、そうした人たちに対して発注するゲーム会社や広告代理店など「クライアント」の間では、日々揉め事が発生している――そのトラブルの原因となる両者の価値観やビジネスモデルの違いを探り、予防法・対処法を示す『クリエイターとクライアントはなぜ不毛な争いを繰り広げてしまうのか?』(星海社新書)が刊行された。

著者であるプロデューサーの福原慶匡とマンガ家やしろあずきの対談を抜粋掲載する。(*本書からの抜粋箇所:第4章p109〜117「コミュニケーション方法に関する注意点」)

[PHOTO]iStock
 

お互い好ましい連絡方法を確認して「電話のせいで作業に集中できない」等を避ける

福原 クリエイターとクライアントが業務の受発注後にやりとりしていく上では、どんなコミュニケーション方法がいいかをすり合わせておくことが大事ですね。連絡が取れる時間帯はいつなのか、どんなツールだといいのか。

やしろ クライアントには「クリエイターの8割は電話が嫌い」だと思ってほしいですね。なぜかというと作業が強制的に止められてしまうから。集中が途切れちゃうんです。

福原 そこは、クライアント側がなかなか理解できないところなんだけど、たとえばオーブンで調理するには、その前に180度とか200度まで予熱しないといけなかったりしますよね。クリエイターの脳も同じなんですよ。電話がかかってきたりして作業が中断されるのはそこに水をかけるようなもので、熱が一気に下がる。短時間に何度も連絡があると永遠に予熱が完了しなくていつまで経っても取りかかれない。だから何回も催促しないで待っているのが一番いい。相手の時間を奪わないコミュニケーションをするのが対クリエイターではプラスに働くと仕事を通じて教わりました。

やしろ 僕は仕事の関係者から電話が来るたびビクッと背筋が寒くなるんですよね。僕の感覚だと、電話は原稿が落ちるか落ちないかの瀬戸際にかかってくる緊急警報みたいなイメージなんです。だから編集者から着信があって「やばい、なんかやらかしたか?」と死刑宣告を受けるに等しい気持ちでおそるおそる出てみたら……「今日、天気いいですね」みたいな世間話だったりして。

福原 (笑)。

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