米中覇権抗争はいかにして「先端技術」へ矛先を向けるに至ったのか

日米が検討する「新たな枠組み」とは…

読売新聞トップ記事への疑問

「先端技術の輸出迅速規制―日米検討、対中念頭 新枠組み―半導体製造・AIなど対象か」――。読売新聞(1月10日付朝刊)」1面トップ記事の大見出しである。

同記事のリードは次のように書いている。《日米両政府が、先端技術の輸出を規制する新たな枠組み作りを検討していることが明らかになった。価値観を共有する欧州の有志国と連携することを視野に入れている。民間の先端技術を活用して軍事力を高める「軍民融合」戦略を進める中国への輸出を食い止めることが念頭にある》。

リードを読む限り、言わんとすることは概ね理解できる。しかし、関連記事の2面も含め本記を縦・横・上・下・斜めどこから読んでも、どうも記事の全体像がよく掴めない。

「中国が他国から輸入した製品などを自国の技術開発に生かし、経済力や軍事力を強化することを警戒している」日米両国が、既存の多国間の輸出規制の国際的枠組み「ワッセナー・アレンジメント」(WA)以外に、少数の有志国と新しい枠組みを構築するべく検討しているということのようだ。

 

ただ、記事中に「ワッセナー・アレンジメント/1996年発足/日米、ロシアなど40カ国超/通常兵器や関連用品・技術」「人権侵害防止に関する枠組み/協議中/米国が提唱。豪、ノルウェー、デンマークが参加。日本は慎重/監視カメラ、スパイウェアなどを指定」「先端技術に関する枠組み/水面下で検討/日米+有志国/半導体製造装置などを想定」と記述された表が掲載されている。

だが、四半世紀前に発足した「WA」はその後どのような経緯を経て「先端技術に関する枠組み」に至ったのかについての言及が全くなかった。

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