「大減税」公約で大勝した維新が、とつぜん「国民イジメ」に転換した理由

政調会長「暴走」の背景は何か
小倉 健一 プロフィール

自民党も公約違反では?

他方、自民党だ。こちらは公約違反を犯しつつあるのは、政調会長の高市早苗氏でなく、岸田文雄首相だ。政府は近く、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)黒字化目標の検証作業に着手する。

しかし、自民党は、衆議院議員選挙の公約に大きく掲げた「財政の単年度主義の弊害を是正する」を進めるべきだ。岸田首相は、「財政は国の信頼の礎だ。足元の新型コロナウイルス対策と中長期的に財政健全化を考えることは決して矛盾しない」と党本部で開かれた「財政健全化推進本部」の役員会初会合で発言したが、財政の健全化やPBの黒字化とは、「財政の単年度主義」に他ならない。

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有権者の立場からは、暴走しているのは岸田首相なのだが、首相側近は「重要案件に高市氏を関わらせたくない」として、高市氏に決定権を握らせず、茂木敏充幹事長にすべてを一任してしまった。

自民、維新の両執行部は「暴走する政調会長を抱えて大変だ」という認識を持っているのだろうが、「国民との約束」という観点から考えれば、答えは違う。

選挙公約はきっちり果たすべきだし、そもそも選挙から数ヵ月しか経っていないこの段階で、平然と公約違反、つまりは大増税に走る姿勢は許しがたいものがある。 

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