コロナの飲み薬「モルヌピラビル」は、本当に「救世主」なのか? 最新の研究が示すこと

村上 和巳 プロフィール

臨床試験の結果は...

実際のラゲブリオの効果はどの程度か?

承認根拠となった「MOVe-OUT試験(MK-4482-002)」と呼ばれる臨床試験の結果を紹介する。この試験は新型コロナ患者をランダムに2グループに分け、各グループにラゲブリオと全く有効成分のないプラセボ(偽薬)を服用させて効果と副作用を比較している。

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ちなみに試験は、医師も患者も誰がラゲブリオやプラセボを服用しているかは分からない「二重盲検方式」で行われている。

これは薬の効果判定時に医師、患者双方のバイアスの混入をできるだけ避けて、科学的に厳格に評価するための手法だ。この方式では第三者のコーディネーターだけが誰が何を服用したかを知っていて、データの最終解析後に医師や患者にも明らかにされる。

試験に参加したのは軽症・中等症の新型コロナと診断された発症5日以内で入院していない患者で、かつ▽61歳以上▽活動性がん▽慢性腎臓病▽慢性閉塞性肺疾患(COPD)▽BMI 30以上の肥満▽重い心臓病▽糖尿病、という重症化しやすい因子が1つ以上ある1433人。ちなみに新型コロナワクチンを接種済みの人は参加できない。

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