新型コロナの飲み薬「モルヌピラビル」が、「救世主」とは言い切れない理由

誰に、どんなふうに使われるのか
村上 和巳 プロフィール

医療現場ではどう使われる?

最後にラゲブリオが医療現場ではどのように使われるかを考えてみる。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き第6.1版」を基に筆者作成
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今回のラゲブリオの適応である軽症・中等症Iで重症化リスク因子がある患者では、他にも第5波の感染拡大期に「抗体カクテル療法」の名前で有名になった新型コロナウイルス抗体のロナプリーブ(一般名:カシリビマブ・イムデビマブ)、その後発売されたやはり新型コロナウイルス抗体のゼビュディ(一般名:ソトロビマブ)が使え、さらには現在厚生労働省に製造販売の申請中である米ファイザーのパクスロビド(一般名:ニルマトレルビル・リトナビル)が今後使える可能性がある。

このうちロナプリーブとゼビュディは、体内に入った新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に結合してヒトの細胞内に入り込むことを防ぐ人工的な抗体、パクスロビドはヒトの細胞内で新型コロナに必要な各種タンパク質合成の際の酵素の働きをブロックする薬である。

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